◆彦根東4−1近江
 井伊家の赤備えの気概を伝える「赤鬼魂」が甲子園で大暴れする−。大津市の皇子山球場で二十六日にあった第九十九回全国高校野球選手権滋賀大会決勝は、彦根東が四年ぶり二回目の夏の甲子園切符を手にした。豊富な投手陣を擁する彦根東は、昨年覇者の近江を相手に安定した試合運びを見せた。甲子園で勝つために鍛え上げた打撃力も好調で、打線がつながった。果たせていない甲子園での初勝利に向け、新たな戦いが始まる。
◆勝利引き寄せた一撃 2点本塁打の辻山選手 
 値千金の一発だった。六回、無死二塁から彦根東の辻山知志(ちひろ)選手(三年)が放った一打は大きな弧を描き、風に乗って右翼席に突き刺さった。
 2球目、サインが送りバントからヒッティングに変わった。「監督が僕を信じてくれた。それに応えたい一心だった」。直球を完璧に振り抜き、2点本塁打に。辻山選手は「あの2点でチームの雰囲気が良くなった。打った感触が手に残っている」と笑顔を見せた。
◆真っ向勝負できた
 <村中隆之監督> 近江と真っ向勝負ができた。春の県大会で優勝してから万全の態勢を整えて、甲子園を目標にしてきた。全国の強豪にも一歩も引かない戦いをする。
◆甲子園も胸張って
 <松井拓真主将> 春の優勝から油断なく練習をしてきた。ベンチに入れなかった部員の気持ちも背負ってきた。それがようやく報われた。憧れだった甲子園の舞台で51チームの代表主将として胸を張って戦いたい。
 <彦根東高校> 1876(明治9)年創立。春夏とも甲子園に出場経験があるが未勝利。県内有数の進学校で、卒業生にジャーナリストの田原総一朗さんら。井伊家の赤備えにちなみ「赤鬼魂」をうたい、応援団のTシャツなども赤いカラー。所在地は彦根市金亀町。