富山県立山町の北アルプス山中で六月に小型飛行機が墜落、搭乗の四人全員が死亡した事故で、事故機の航跡を記録したデータを国土交通省の運輸安全委員会が入手し、分析していることが同省への取材で分かった。この分析により、飛行ルートが判明すれば、原因解明の手掛かりになる。
 運輸安全委が注目したのは、事故機が搭載していた機体の位置情報を知らせる装置「トランスポンダ」。この装置が地上のレーダー施設の電波に自動的に応答したデータを、地上のレーダー施設から取り出して調べている。
 レーダー施設は、国交省が全国の空港や主要航空路近くの山頂などに設置している。事故機を所有していた新中央航空(茨城県龍ケ崎市)からトランスポンダ搭載を確認し、レーダー施設のデータを分析している。
 運輸安全委広報室の担当者は「まだ分析中の段階。関係者への聞き取りや当日の気象情報などの調査も並行して進めている」と話している。
 事故機は、フライトレコーダー(飛行記録装置)やボイスレコーダー(音声記録装置)を搭載しておらず、墜落時に救難信号を発信する「航空機用救命無線機(ELT)」も作動していなかった。