三重大病院(津市)は八月から、がんの発症に関わりが強いとされる遺伝子を網羅的に調べる新たな遺伝子検査を始める。遺伝性のがんになる可能性や、既にがんになった人の遺伝子変異(異常)を調べて効果的な抗がん剤を探すなど、予防や治療法の改善につなげる。
 同病院によると、がんと関連のある遺伝子変異を網羅的に調べる検査の導入は、東海地方で初めて。
 がん患者の5〜10%を占める遺伝性のがんを調べる検査「ミライG」と、既にがんを患う人の遺伝子変異の特徴を調べる検査「ミライS」の二つで、受診した人の血液や病理標本から解析する。
 遺伝子検査は、米国の女優アンジェリーナ・ジョリーさんが卵巣がんの予防のために活用したことなどで広く知られるようになり、近年は国内でも導入が進む。
 同病院によると、がんは遺伝性とそうでないものがあるが、いずれも何らかの遺伝子変異が発症の原因となる。高性能の解析装置が導入されたことから、今回実施を決めた。
 患者それぞれに異なるがんの遺伝子変異の特徴を調べることで、治療に役立つ抗がん剤の組み合わせを探ることができる。
 いずれも自由診療で、「ミライG」は五十四万円(税別)、「ミライS」は二十九万七千円(同)。同病院の中谷中(かなめ)・中央検査部長は「主治医と相談の上で、検査の受診を検討してほしい」と話す。(問)三重大病院=059(232)1111

 (池内琢)