◆山梨県など現地調査
 静岡県小山町の富士山須走口7合目の山小屋「見晴館(みはらしかん)」付近で、本来の登山ルートとは違う方向を示す矢印の落書きが見つかったことを受け、山梨県などが27日、現地調査を実施した。山梨側の吉田口下山道に近い岩も含め、白いペンキなどで書かれた矢印の落書きを53カ所で確認した。
 整備された道ではないため足場が悪く、滑落の危険がある岩場がある。県は文化財保護法や自然公園法違反にあたる恐れもあるとみて、慎重に対応を検討する。
 静岡県から落書きの一部は山梨側だったとの連絡を受け、環境省などの職員とともに、見晴館から吉田口下山道をほぼ直線で結ぶ約300メートルを調査した。
 山梨県世界遺産富士山課は「悪質ないたずらというより、誰かが『山頂を迂回(うかい)した近道の目印に』と付けた可能性がある」としている。
 静岡県は岩を削らずに、溶剤で塗料を溶かし落とす方法で原状回復を試みる方針。落書きの多くは県境が未画定の場所にあり、山梨県の担当者は「どのような方法が望ましいか、静岡県と連携を取り対応を考える」としている。