県内を中心とした重い心臓病などを伴う染色体異常の「18トリソミー」の子どもと家族らが、3泊4日で沖縄県を旅行した。子どもたちは飛行機に乗るのも海水浴も初体験だったが、医師らのサポートを受けながら夏の思い出の1ページを刻んだ。
 企画したのは、在宅で医療的ケアが必要な重い障害のある子どもと家族を支援するNPO法人「びわこファミリーレスパイト」(守山市)。理事長で県立小児保健医療センターの熊田知浩医師(44)が、一年半ほど前に長野県内であった「18トリソミー」に関するシンポジウムで沖縄県の医師と知り合った縁で実現した。
 一行は六家族とスタッフ十一人。六月二十三日に大阪空港から飛行機で那覇空港へ向かい、沖縄本島中部のホテルで宿泊。翌日、同じ障害のある沖縄県の子どもや家族と交流したほか、ホテル前のビーチで、医師や看護師らスタッフが付き添う中、人工呼吸器を付けたまま浮輪や浮具を使って海水浴を満喫した。三日目には、本島北西部の沖縄美ら海水族館を見学し、イルカとの触れ合いを楽しんだ。
 一行は一カ月前に、飛行機の搭乗シミュレーションなどを行い、旅に備えた。当日、大阪空港から離陸後、気圧の変化などで体調が悪化した子どももおり、医師が慌てた場面もあったが、大事には至らなかった。
 豊郷町八町の主婦丸橋千晶さん(47)は、豊郷小五年の次男勝君(11)と夫の豊さん(52)と三人で参加。「沖縄は先生たちと一緒じゃなきゃいけない。ドキドキしたが、行くことができて良かった」と話していた。
 熊田理事長は「寝たきりの子どもたちが、飛行機に乗れるのか心配したが、無事に帰ってこられて良かった。来年以降、琵琶湖でも同じようなことができたら」と期待している。

 (浅井弘美)
 <18トリソミー> 通常2本ある18番染色体が3本ある染色体異常症。胎内での成長障害や出生後の先天性心疾患、呼吸器系や消化器系の合併症などを併発する。90%以上が生後1年以内に亡くなるとされる。