スキーのストックなどを製造販売する「キザキ」(小諸市)は十日、視覚障害のある子ども用の「白杖(はくじょう)」を全国で初めて開発し、来春にも発売すると発表した。長野、松本の両盲学校の子どもたちが実際に使い勝手を試しており、その意見も反映させる。
◆盲学校生らの意見を参考に
 白杖は、視覚障害者が道路を通行する際に携帯するよう道交法で義務付けている。通行の安全を確保し、周囲に視覚障害者と認知してもらう役割がある。市販される白杖は大人用に限られ、子どもは大人用の重い白杖を短く切って使っている。
 白杖に子ども用がないことを知ったキザキが「メーカーとして挑戦する価値があると判断した」(木崎秀臣社長)と三年ほどから開発を進めていた。
 開発した子ども用の白杖は八十〜百五センチで長さを調整できる。素材はアルミとカーボンを組み合わせ、重量は大人用の半分の二百グラム以下。グリップは手になじんで片手操作が容易となるよう、角度を付けた。
 長野、松本の両盲学校の児童生徒や教諭たちが六月下旬から試作品の使用を開始。キザキ側が使い勝手についての意見を取り入れ、来春にも発売を予定。県の補助金も活用しており、価格は一万円前後を見込んでいる。
 県庁で会見した木崎社長は「スキーには子ども用や女性用があるのに、困っている人が使う白杖に子ども用がないことに驚いた」と開発のきっかけを語った。
 会見に同席した長野盲学校小学部六年の松下誠治君(12)は「長さが調整できてありがたい。夕方に歩くことも考え、反射板を付けてほしい」と要望。松本盲学校小学部五年の平林太一君(10)は「軽いので長時間歩いても疲れない。先端部が交換可能であればもっといい」と話していた。
 (沢田佳孝)