来秋からのドクターヘリ運航を目指す県は二十八日、県内各地の病院や消防、国土交通省、運航委託先の中日本航空(愛知県)など関係機関の代表を集めた運航調整委員会を県庁で開き、早急に出動基準などを検討し、来夏には訓練飛行を始める方針を決めた。
 県立中央病院に常駐して医師や看護師を現場へ運ぶドクターヘリは、県内で最も遠い舳倉島でも四十分で到達できる。ただ、実際の運用までには「消防機関が出動を要請する際の基準」「数百カ所が見込まれるランデブーポイント(患者を救急車から引き継ぐ着陸場所)の設定」「受け入れ先の病院選定」など課題は多い。
 委員長を務める山田哲司県立中央病院長は、早急に実務者レベルのワーキンググループを組織し、個別の課題を話し合うことを提案、了承を得た。山田病院長は「命を救う道具として極めて有用。奥能登の過疎や医師不足への対策にもなる」と意義を強調した。
 交通の便が悪い奥能登の場合、既に防災ヘリが救急搬送に活用されているが、ドクターヘリでは医療器材を積み込む時間が不要なため、現状より三十分ほど早く着ける。最新鋭の七人乗り米国製双発エンジン機が使われ、年中無休。有視界飛行のため原則として昼間のみ運航の予定で、夜間は小松空港に駐機する。 (梅本秀基)