岐阜市で29日に開かれた「第61回全国選抜長良川中日花火大会」。今年も3万発を豪快に打ち上げ、光の大輪が夜空に咲いた。訪れた人は大切な人と肩を寄せ合って見上げ、ひとときの幸せを感じていた。
 「こんなに大きな花火は初めて!」。米国・オレゴン州在住で、日本の花火を初めて見た福島幸紀君(8つ)は、ひときわ大きな花火が上がると、「おぉー」と体をのけぞらせた。
 岐阜市川部で生まれ、長良川の花火大会を見て育った母・由美子さん(51)が「米国の短時間の花火しか見たことがない息子に、日本の花火や会場の雰囲気を体験させたい」と、花火大会に合わせて帰省した。
 雨も懸念された天気予報にやきもきしたが、この日は星も見える夜空に光の大輪が咲いた。幸紀君は「ほんまにすごい。また来たい」と大はしゃぎ。由美子さんは「見せられてよかった」と、肩をぎゅっと抱いた。
 そろいの浴衣姿で訪れたのは、四月に結婚したばかりという愛知県常滑市の会社員、西尾祐規さん(31)と、妻の万祐子さん(25)。昨年、友人とこの大会を見に来た祐規さんが、大規模な花火大会なのに座って見られることに驚き、妻を誘った。
 今回座れたのは、花火が露店の屋根で少し隠れる位置だったが、祐規さんは「いいんです。お互いが好きな花火を二人で座って見たかった」。万祐子さんと肩を並べ、空を見上げた。
◆感謝の思い打ち上げ「感佩の華」
 家族や友人への感謝のメッセージを込めた協賛花火「感佩(かんぱい)の華」が、今年も夜空を彩った。百四十二組が賛同し、打ち上げ費用を寄せた。
 この日は打ち上げ場所対岸に、協賛者のために七百七十五席を用意。「感佩の華」のスターマインが打ち上げられると「すごい」と歓声が上がり、盛大な拍手が送られた。
 協賛した個人や企業の名を、大会パンフレットに掲載。それぞれから寄せられた「仲良しの二人に感謝」「これからも元気で!」などのメッセージは、二十六日付の本紙で紹介した。
 (水越直哉、磯部旭弘、鳥居彩子)