魚津市方針に議会から異論
 富山県魚津市で、市が魚津埋没林博物館内に開設するカフェの場所を巡って議論が起きている。市や運営業者は集客面から山側の館出入り口付近の方針に対し、市議会からは蜃気楼(しんきろう)や海を見ながらくつろげる海側にある別棟のテーマ館が良いとの声が上がる。八月二日に開かれる市議会全員協議会で市と議員が話し合うことになっているが、どう決着するか議論の行方が注目される。(伊東浩一)
 来館者が減る中、地元などの若い人を呼び込もうと市は、地元の果物を使ったスイーツを出すカフェの新設を年度内に計画。蜃気楼の映像が見られる大画面やライブカメラの新調も含め総事業費は約七千万円。
 市は当初、海側のテーマ館でのカフェ開設を予定していたが、運営に唯一手を挙げた市内の洋菓子業者は、長い館内通路を歩かなければならないことから、駐車場に近く持ち帰り利用も見込める出入り口付近を提案。カフェは営業が閉館時間より遅くなる可能性があり、施設の保安管理も容易なことから市も了承。選定委員会を経てこの業者が運営者に決まった。
 一方、二十八日の市議会総務文教委員会では、議員から「蜃気楼が見えるカフェではなかったのか」「海の夕景を見ながらコーヒーが飲める方がいい」との声が相次いだ。このため市議会全員協議会で再度協議する。市担当者は「出入り口付近が総合的に良いと考えており、理解を求めたい」と話している。
 市内のパートの女性(24)は「魚津の観光は蜃気楼に力を入れていくしかないので、蜃気楼見物の人が入りやすい海側の方がいい。海の景色を見ながらランチができたら。海側にできれば気になるので行ってみたい」と語る。
 埋没林博物館は一九九二年開館。縄文−古墳時代に埋没したスギの原生林跡「魚津埋没林」の展示、富山湾に出現する蜃気楼の資料を紹介している。