甲良町が七年前、町民から徴収した固定資産税滞納の延滞金の一部を返還した問題で、町側が、町監査委員から臨時監査で求められた資料の提出を拒み続けていることが分かった。資料は、返還した町民との交渉記録などとみられ、監査委員は「資料を早く出してほしい」と求めている。
 臨時監査は五月十九日と六月一日に実施。六月二十六日に公表した監査結果では、法的根拠もなく延滞金を返還した町民との交渉記録が、途中から記載されていないことを明らかにしている。
 本紙は、七月十四日に交渉記録の存在を報道。同日の町議会総務民生委員会では、交渉記録の電子データの一部が役場内で削除されていたことが判明している。
 関係者によると、こうした事態を受け、町監査委員は七月十八日に再び監査を実施。交渉記録などの資料の提出を求めたとみられるが、町側が拒否。二十一日に再び要求したが、交渉記録の存在が報道されたことで「情報漏えいに当たり、調査中」として拒んだという。
 二十七日には北川豊昭町長宛てに資料の提出を求めたが、町側は「町長が不在で、回答できない」と回答。三十一日の臨時監査でも、町側の調査が終了していないことを理由に資料の提出を拒否したといい、監査できない状態が続いている。
 監査委員の一人は「報道された文書が情報漏えいに当たり、調査のため資料を出せないというのは、論点をすり替えている。意図的に監査を遅らせようとしているのか」と憤る。
 資料を提出しない理由について、町総務課の担当者は「込み入っていて、答えられない」と話した。