勝山市の県立恐竜博物館は三十一日、第四次恐竜化石発掘調査(二〇一三〜一八年度)の本年度調査を、同市北谷町杉山の杉山川沿いにある白亜紀前期(約一億二千万年前)の地層「手取層群北谷層」で始めた。
 昨年度は恐竜化石の密集度が特に高い地層を掘り当てたことにより、草食恐竜フクイラプトルの新たな部位とみられるイグアノドン類の上顎(じょうがく)骨化石など、単年度では過去最多となる三千三百点を超える脊椎動物化石を発掘。本年度はこの地層をさらに掘り進めることなどを計画しており、新たな部位や新種の化石発見が期待される。
 第四次調査は、化石が密集する新たな地層の発見を目指して、第一〜三次調査(一九八九〜二〇一一年)の地層の南東側で実施。本年度は約百五十平方メートルを調査し、獣脚類(肉食)や竜脚類(草食)、鳥脚類(同)などの部位や足跡、新種の恐竜などの化石発掘を目指す。
 「ボーンベッド」と呼ばれる骨化石含有層の中で、昨年度に掘り当てた化石密集度が特に高い地層は、フクイラプトルやフクイサウルスが見つかった第三次調査の地層と、川岸から見てほぼ同じ高さ。調査を担当する柴田正輝主任研究員は「頭骨などフクイラプトルやフクイサウルスの見つかっていない部位が出てくれれば」と期待を寄せる。
 調査には県立大恐竜学研究所の研究員ら約五十人が当たり、地質学や古生物学を専攻する全国の大学院生も参加。重機で掘削した地層を目視し、砕いた岩石はハンマーとタガネで一つ一つ割りながら化石を探していく。初日は、部位は判別できないものの恐竜とみられる十五センチ超の骨化石が見つかるなど、幸先の良いスタートに研究員や学生たちは笑顔を見せていた。
 発掘調査の様子は、野外恐竜博物館の「観察広場」から見学することができる。
 (藤井雄次)