開花まで数十年かかるとされるメキシコ原産の多年草リュウゼツラン(竜舌蘭)が、岐阜市中の松野寿さん(84)方の庭で初めて咲いた。株を植えてから七十年ほどといい、近所の話題になっている。
 リュウゼツランは、茎から取れる汁がテキーラの原料になることでも知られる。開花の珍しさから、一世紀に一度に咲くことを意味する「センチュリープラント」の英名を持つが、日本の気候では開花まで五十年ほどかかるともいわれる。
 松野さん宅では、終戦直後の約七十年前、当時住んでいた伯父が株を植えた。長い間、高さ一・五メートルほどのサボテンのような姿だったが、今年三月に突然、株の真ん中から柱のような花茎がぐんぐんと伸び始め、高さ七メートルにまで成長。七月下旬以降、花茎から伸びた房が順次、黄色い花を咲かせている。
 一度咲いた株は、枯死するといわれる。すでに下部の葉がしおれだしており、「見頃は八月半ばまでだろうか」と松野さん。近所の男性は「とても珍しい花を見ることができた」と見つめていた。

 (小倉貞俊)