江南市木賀本郷町西の布袋小学校六年、石黒加恩(かおん)さん(12)が、東京都内で七月十六日に開かれた第五十六回郷土民謡民舞青少年みんよう全国大会(日本郷土民謡協会主催)で、総合優勝の「民謡チャンピオン」に輝き、文部科学大臣賞を受賞した。
 大会で県勢の優勝は初めて。石黒さんは、小節の入れ方が至難とされる福島県民謡「新相馬節」を歌って、断トツの評価で民謡チャンピオンになった。「四度目の挑戦で、勝てた」と満面に笑みを浮かべた。
 石黒さんは母親の実家のある福島市に三歳まで住み、その後もたびたび帰省していたため、福島に特別な思い入れがある。♪はるか彼方(かなた)は相馬の空かよ 相馬恋しやなつかしや−。「おばあちゃんが生まれた福島県の浜通りの町は、原発事故で今も帰宅困難地域。唄に故郷への思いを込めた」と話す。
 石黒さんを四歳から指導している民謡藤栄(ふじえい)会会主の内藤千賀弘(ちかひろ)さん(70)=名古屋市千種区=は「負けず嫌いでものすごく練習熱心」と目を細める。「福島出身の審査員が激賞するほど、唄に相馬の風が吹いていた。三味線だけでなく、唄でも日本一が出て、若い芽が育っている愛知の民謡界はさらに活気づきそうだ」と話した。

 (長谷義隆)