日野町が進める近江鉄道日野駅の再生プロジェクトで一日、改修を終えた駅舎の一部がオープンした。百年の歴史の面影を残しつつ生まれ変わった雄姿を一目見ようと、地元住民らが詰め掛けた。
 一九〇〇(明治三十三)年の開業で、旧駅舎は一六(大正五)年の建築。ほぼ当時の姿をとどめる国内最古級の現役駅舎とされたが、雨漏りや構造部分の劣化などで、取り壊しが検討されていた。
 町は昨年四月、住民や日野まちなみ保全会、町観光協会などと再生プランをまとめ、十二月からはふるさと納税で寄付を募っていた。三年間で四千万円を集める目標だったが、先月末までで三千七百九十万円超が寄せられている。ただ、ホームなどの改修にさらに費用がかさむという。
 土間や石畳、主要な柱を生かしながら、耐震性を高めたり、壁の板を張り替えたりした。向かって右手にかつてあった貴賓室、その名残の格子状に柱が渡されたしゃれた天井は、人通りの多い改札口の天井に転用した。駅務室も左側から右側へと移し、新規スペースを確保。十月からカフェなどが営業する。
 近くの辻スエ子さん(80)、中西好枝さん(70)は「明るくなった。冬も寒くなさそうでちょうどええな」と話した。
 (小原健太)