砺波の寺尾温泉 スタジオ完備し開業
 音量を気にせずエレキギターやドラムを思いっきり練習して−。約2年半前に業績低迷などで閉館した富山県砺波市井栗谷の老舗旅館「寺尾温泉」が、大学の軽音楽サークルの合宿誘致を狙った「ホテル寺尾温泉」に生まれ変わり、2日、営業を再開した。ドラムセットやアンプ、ミキサーなどを備えた22の防音スタジオを設け、24時間練習できる。早速、大阪の大学サークル67人が3泊4日の合宿に入った。(山森保)
 長野県白馬村でホテル四軒を経営する福々家(ふくふくや)が、寺尾温泉から地上九階、地下一階の施設を借り受け営業する。白馬村では関東の大学の軽音楽サークルの利用を中心に四十年来の実績があり、関西、中京圏の学生の受け皿となる施設を北陸で探していた。
 スタジオは七階の屋内ゲートボール場二面を改修して設置。三食付き一泊六千五百〜七千五百円と安価に設定した宿泊費と別に、一スタジオ一日一万五千円で貸す。一階にある百畳と百五十畳のステージ付き中広間三部屋も発表会場にした。音楽機材だけで計五千万円を投じた。
 客室数は八十で五百人を収容。二、八、九月を中心に合宿だけで年間延べ二万人、三億円の売り上げを見込む。既に延べ六千八百人の予約がある。このほか、地域の高齢者団体、板張りの大広間を使った社交ダンス、台湾からの団体客の誘致に力を入れる。スタッフ十五人のうち、パート四人を含め地元雇用が十人。十二月、一月は閉館し、希望者は白馬村のホテルに勤務してもらう。
 砺波市には県外の学生団体の合宿に一人一泊千円を補助する制度があり、県の補助もある。金沢健承(けんしょう)社長は「合宿需要は高く、勝算はある。利用者の口コミにも期待している」と話す。問い合わせは、ホテル寺尾温泉=電0763(37)2028=へ。