空き家率が上昇傾向にある県営住宅に若い世代を呼び込み、地域活動を活性化させようと、県は、NPO法人や大学生らに県営住宅の部屋を無償か安価で提供する取り組みを始めた。自治会活動への参加を条件とし、彦根市と大津市でモデル的に実施する。
 開出今団地(彦根市開出今町)と、石山南団地(大津市大平二)の二カ所。県住宅課によると、開出今団地ではすでに二戸で学生四人がルームシェアで入居し、一戸を学生の活動拠点として県立大に貸し出した。
 石山南団地では計六戸の提供を予定している。滋賀大の大津キャンパスまで二キロの立地を生かし、ルームシェアなどを希望する同大の学生に3DKの三戸をそれぞれ月一万二千円で貸し出す。県の負担で風呂を備え付ける改修を行い、大学を通じて募集を行う。
 また、子育て支援や高齢者の生活支援などに取り組むNPO法人に対し、同じ間取りの三戸を無償提供する。四日まで応募を受け付けている。入居期間はいずれも二〇二〇年三月末まで。
 県営住宅は近年、空き家率の上昇や高齢者世帯の増加などが目立ち、特に高い石山南団地の空き家率は25%前後で推移。若い世代を呼び込んで地域活動を維持させようと、県は「県営住宅の空き家を活用したコミュニティ再生計画」を策定し、三月に国に地方創生事業として認められた。
 学生らには、地域の清掃活動や消防訓練など自治会活動への積極的な参加を求める。県住宅課の担当者は「最近は自治会役員も高齢化し、苦労されていると聞く。団地を元気にしてもらえれば」と期待している。
 (角雄記)