大阪市の高級ホテル・リッツカールトン大阪のレストランで今月、県産食材を使ったコース料理を出すフェアが始まった。提供する食材の種類や量は県フェアで過去最大規模。九月には名古屋でも大規模フェアが始まる。県担当者は「四月から専門班を設け営業活動を始めた成果」と手応え。伊勢志摩サミットで国際的に高まった知名度も生かし、三重の魅力発信につなげる。
 リッツのフェアはホテル内のイタリア料理レストランで九月末まで開く。伊勢志摩のアワビ、サザエや松阪牛に加え、ホウボウ、アッパ貝など、珍しい食材も使用。ホウボウは細かく刻んでフォアグラを添え、サザエは牛の胃と一緒に炒めるなど、日本ではなじみの薄い本格イタリア料理になる。
 県は本年度、県産食材の宣伝や販路開拓をするフードイノベーション課内に、プロモーション促進班を新設。三人の班員は東京、大阪を中心にホテルなどを訪問し、フェア開催を働き掛けてきた。
 班では、料理人らを直接、三重に招くことに力を入れてきた。リッツのオリアナ・ティラバッシ料理長も七月に鳥羽市を訪問。漁業者らと話す中で、高級魚のホウボウが安定して水揚げされていると知り、フェアの料理に入れることになった。
 県の負担は交通、宿泊費程度で済むといい、担当者は「生産者と直接話し、食材をじかに見ることで、安心感が生まれ商談も進みやすい」と話す。別のホテルでは、伊賀牛の生産者をホテル側が気に入り、フェア終了後も使い続けてもらえることになったという。
 九月一日からは名古屋市中区のANAクラウンプラザホテルも、六つのレストランなどで、二十種類近い県産食材を使うフェアを開催する。さらに、年末にかけても首都圏のホテルでフェアの予定が続いており、担当者は「東京五輪までに三重の食材を選んで使ってもらえるホテルを増やしたい」と話している。

 (森耕一)