豊橋市神野新田町の自動車修理会社「EV TOYOHASHI」が、一九六〇年代のスポーツカーに着想を得て、オリジナルのカーボディーをデザインした。五日に発売する。
 エンジンや内装は、ドイツの自動車メーカーBMWが製造する車「Z4」を使用。通常の二倍の太さのタイヤを包み込むため、周辺のリアフェンダーと呼ばれる部分を大きく膨らませ、車幅は元より三十六センチ広くした。エンジンルーム内の熱をのがす通気口はサメのエラをイメージ。ボディーの曲線に合わせて丸いヘッドライトを採り入れた。
 開発したのは、幼いころから車好きだった水越英明社長(47)。小学校高学年でオートバイや車のレースを見に行くようになると、六〇年代の個性あふれるスポーツカーに夢中になった。県内の短大で自動車整備について学び、ディーラーで修理の技術を積んで二〇一一年に独立した。
 各メーカーが競合して、自動車のかっこよさや美しさを追求していた六〇年代。最近の車は見た目よりも燃費重視が多く、個性がないように見えて物足りなかった。
 昨年四月ごろ、理想の車を作ろうと思い立ち、デザイナーにラフ画を渡してイメージを伝えた。出来上がった絵を基に、全体のバランスを見ながら三回、大幅に作り直した。これまで培った技術を生かし、理想的なラインに近づけようと細かな修正を加えた。
 新車の名前は「世界一怖いもの知らずの生物」としてギネスブックに登録されたイタチ科の動物にちなみ「RATEL(ラーテル)」と名付けた。「DESIMAJAPAN」というブランドで売り出す。「DESIMA」は、英語の「DESIRE(願望)」「IMAGINATION(独創性)」「MARVEL(驚くべきこと)」の一部をつなぎ合わせた造語という。
 水越社長は「こだわりは曲線美。女性らしいグラマラスなラインを意識した。車好きの人に楽しんでもらえれば」と話す。
 オーダー生産し、色やつやの有無を選べる。オプションなしで九百五十万円(税抜き)。十九、二十日に同社で試乗会を開く。

 (相沢紀衣)