路線バスを乗り継いで“ビワイチ”の冒険を−。県内のバス会社三社が、一日から夏休み限定のキャンペーンとして琵琶湖沿岸を一周する乗り継ぎプランを設定した。国の認可を得て、臨時の路線を開くほどの力の入れようで、乗客減が進む路線の活性化にもつなげる狙いだ。
 コースは一泊二日、大津駅を起点に時計回りで琵琶湖沿岸を巡る約二百四十キロ。途中十四〜十五カ所の停留所で下車し、江若交通(大津市)、湖国バス、近江鉄道(彦根市)の路線を乗り継ぐ。乗車時間は九時間以上。近江今津駅や長浜駅、琵琶湖博物館などでは、待ち時間を使って周辺の観光もできる。
 県内は、鉄道の駅から内陸部の山側に向かうバス路線が多く、琵琶湖沿いを走る路線は少ない。近年の乗客減で路線の廃止も相次いだ。大津市と高島市の間では、一日二往復しかない路線で山間部へと大きく迂回(うかい)するなど、乗り継ぎは難しい。
 それでも路線がない区間は、キャンペーンのために臨時便を運行してつなぐ。通常の路線と同じように国土交通省に運賃や時刻表を届け出て、認可を受けた。一日一便だが参加者以外も使える珍しい路線で、バスファンからも注目されそうだ。
 夏休みの子ども向け企画を考えていた三社の共同キャンペーン。テレビで人気の、芸能人がバスを乗り継いで目的地を目指す番組もヒントにした。自治体の補助金で何とか維持している路線も多い中、「路線バスの魅力を知ってもらいたい」という思いがあった。近江鉄道の担当者は「山間部の車窓風景など、ひと味違う“ビワイチ”を楽しんで」と話す。
 期間は三十一日まで。専用の乗車券を発売し、指定された便に限り一日二千円(子ども千円)で乗車できる。一部区間のみ使うこともでき、停留所周辺の施設で特典もある。(問)近江鉄道・湖国バス=0749(22)3306、江若交通=077(573)2701
 (野瀬井寛)