飯田市鼎名古熊の名古熊神社で開かれる「名古熊夏祭り」で、毎年オリジナルの演劇を上演してきた地元の名古熊演芸クラブが、六日の公演をもってその歴史に幕を閉じた。
 同所の名古熊公民館のステージ完成を記念し、一九九一年に戦後の名古熊青年団の仲間や当時の公民館役員で結成。同年に初公演をしてから、ほぼ毎年、夏まつりで新作を上演してきた。
 脚本は会長の玉置秀隆さん(63)が大半を執筆。地元出身者の実話をモチーフにしたり、戦後五十、六十、七十周年には戦争をテーマにするなどして、計二十三作品を制作した。「地区や祭りの活性化という目的がスタートだった」と玉置さん。期待や応援の声を受けて続けてきたが、クラブ員の高齢化もあり、活動終了を決めた。
 最終公演は、名古熊出身で幕末から明治に生きた関島金一郎の物語。尊王攘夷(じょうい)思想を持ち続けた金一郎らが、明治政府の要職にあった大村益次郎を暗殺し処刑された実話を、口上と芝居で演じた。
 自身もメンバーの松枝勝昭公民館長(64)は「これで一つの区切りをつけるが、また新しい芽が出てほしいと希望を持っている」と話した。
 (服部桃)