鯖江市の眼鏡業界が国立情報学研究所(東京都)と連携して開発に取り組む、顔認証システムからの保護を目的とした「プライバシーバイザー」の第二弾が開発された。眼鏡タイプのデザインで通常はサングラス代わりに使え、顔認証を防止したい場面では、レンズの角度を変えることで機能を発揮させる。
 顔認証システムは目や口の位置などから個人の顔を識別する。会員制交流サイト(SNS)に他人が投稿した写真に偶然写り込んだ人が、他サイトの情報と関連づけられることで個人が特定され、プライバシーが侵害されることが問題になっている。プライバシーバイザーは、光の反射方向を工夫して顔がシステムに認証されにくくしている。
 第一弾は二〇一五年に発表。関係者によると、機能に対する関心が高かった半面、日常では使いにくいゴーグルタイプだったことや価格が三万六千円と高めだったため、商談が思うように進まなかった。こうした反省を踏まえ、第一弾で国立情報学研究所から得たノウハウを生かして眼鏡部品製造・販売「前沢金型」(鯖江市)が中心となり、鯖江の業者が改良型を開発した。
 第二弾の眼鏡タイプは、ミラー加工されたレンズを採用。試験では顔認証の防止率は90%あった。屋外での使用を目的に開発したため、光の量が少ない屋内では機能が落ちるという。レンズは丸形と角形の二種類。
 第一弾はチタンだったフレームを樹脂に変えることで価格を抑制。前沢金型の玉田隆則社長は「価格は決まっていないが、一万〜二万円になるようにしたい」と話す。来年二月ごろの発売を目指している。
 市役所で、玉田社長と国立情報学研究所の越前功教授らが会見。越前教授は「国の研究成果を地場産業に生かすサイクルができたことは大きい」と話した。
 (山内道朗)