長浜市小一条町の元警察官、尾崎清さん(70)が九日、長年の夢だった農家民宿を自宅にオープンした。「都会の人に長浜の自然や文化を伝え、地域活性化につなげたい」と張り切っている。
 築四十四年の民宿は山や田畑に囲まれた中山間地域にある。宿泊客をもてなすのは八畳の和室二部屋。食事は、畑で収穫した旬の野菜や琵琶湖で釣った魚を食材に、料理好きな妻の久代さん(69)が腕によりを掛ける。
 尾崎さんの一押しが、趣味を生かした自然体験メニュー。山菜採りやシイタケの菌打ち、釣り、木工遊びなどを用意し、田舎暮らしを味わってもらう。
 尾崎さんは能登半島の先端、石川県珠洲市の出身。他人をもてなすことが好きだった母から「人が出入りする家は栄える」と言い聞かされて育った。高校卒業後は滋賀県警に就職。現役時代から、同僚や息子たちの友人を自宅に招いて歓待し、民宿を開く夢を温め続けてきた。
 昨年三月、定年退職後に再就職していた職場を辞め、開業準備を始めた。県のセミナーを受け、専門書を読みあさるなどして農家民宿のノウハウを学んだ。
 地域全体を、年間一万人以上の宿泊客を受け入れている能登半島の農家民宿群「春蘭(しゅんらん)の里」のような場所にするのが目標。「尾崎がやれるなら、俺もやれるって周りが思ってくれれば、地域全体の活性化につながる。まずは店を軌道に乗せたい」と話している。
 料金は一人一泊(二食付き)一万二千円。二人以上は割引があり、食事のみの利用もできる。(問)尾崎さん=090(9274)4916

 (渡辺大地)