長浜市の曳山(ひきやま)博物館で、企画展「知善院−長浜に受け継がれた至宝」が開かれている。市中心部の知善院にまつわる出土品や絵画、彫刻など二十八点を展示。九月十七日まで。
 知善院は天台真盛宗の寺院。戦国時代は浅井氏が居城とした小谷城下にあり、一五七四年、豊臣秀吉によって現在地に移された。境内の観音堂を、長浜曳山まつりの曳山を手掛けた藤岡甚兵衛が建てるなど、まつりとの関わりも深い。
 展示の目玉は、二〇〇二年までの小谷城跡発掘調査で見つかった「柿経(こけらきょう)」。「元亀三年」の年号とともに、複数の木片に法華経が記されている。元亀三年は、浅井氏が織田信長軍と対峙(たいじ)していた年。浅井氏側が死者を供養するためか、死後の冥福を祈るために生前に記したと推察できるという。
 このほか、小谷城下時代の遺品として貴重な「十三仏図」や、秀吉の子の秀頼が八歳のときに書いたとされる軸を紹介。境内に墓が残る江戸後期の長浜の絵師、山縣岐鳳(やまがたぎほう)が描いた軸も並ぶ。
 高校生以上六百円、小中学生三百円。八月十二日と九月二日の午後一時半から展示説明会がある。(問)曳山博物館=0749(65)3300

 (渡辺大地)