国民の祝日「山の日」の十一日、松本市安曇の北アルプス・上高地の上高地ビジターセンター前広場では「『山の日』四方山(よもやま)祭りin上高地」が開かれた。上高地では昨年、「山の日」制定後初の祝日を記念する第一回全国大会が開かれており、「山に親しみ、山の恩恵に感謝する」との理念を継承するのが狙い。コンサートなどがあり、訪れた登山者らが楽しんだ。
 環境省や県、松本市、地元の上高地町会などが主催した。「アルプスに響く 山の日記念コンサート」では、「波田少年少女合唱団」の五十二人が「アルプス一万尺」など山にちなんだ九曲を披露し、団長の松商学園高校二年杉本利奈さん(16)は「登山客にも歌声が届き、気持ち良く登れるようにとの思いで歌いました」。
 記念講演では、十四歳でヨーロッパアルプス最高峰のモンブランに登頂した東京経済大四年伊藤伴(ばん)さん(21)が「もともとは奥手な性格だったが、登山を通して目標に向けて努力する力が付けられた」と語った。
 山岳が抱える環境問題などを紹介するブースも設けられ、同省はニホンジカによる高山植物などの食害の現状を説明し「山でシカを見掛けたら情報提供を」と呼び掛けた。
 一方、十日に小規模な噴気が確認された焼岳(二、四五五メートル)に関し、市は引き続き登山者らに注意喚起した。
 (川添智史、野村和宏)