◆坂井6−7明豊
 第九十九回全国高校野球選手権大会六日目の十三日、初戦に臨んだ坂井は明豊(大分)に6−7で敗れた。六回、連打でつないで同点にし、八回には勝ち越したが、その直後にエース吉川大翔投手が本塁打を浴びるなどして逆転された。二〇一三年にセンバツに出場した前身の春江工も含め、甲子園初勝利はならなかった。
◆1900人、声援最後まで
 三塁側アルプススタンドにオレンジ色のメガホンが揺れた。坂井は明豊を相手に熱戦を演じたものの最後には一歩及ばず敗れた。それでも試合終了と同時にスタンドからは「良い試合やったぞ」「これが坂井の野球や」と選手たちをねぎらう声と大きな拍手が鳴り響いた。

 地元からは生徒や地元住民ら千九百人の応援団がアルプススタンドに詰め掛けた。試合開始前、坂井の竹吉睦校長(59)は「私は本年度で定年だが、最後の年に甲子園に来ることができ、感動の一言。悔いのないプレーをしてほしい」と期待の声を寄せた。

 二回裏には2死一、二塁から相手の中前打を牧野大和中堅手が好返球。本塁で走者をタッチアウトにし、父の豊昭さん(57)=鯖江市川去町=は「大舞台でも緊張しないタイプ。いつも通りのプレーができた」と笑顔。「打撃でも奮起してほしい」と語った。

 八回表には相手の守備の乱れから6−4と勝ち越しに成功し、盛り上がりは最高潮に。昨チームの副主将を務めていた小林健悟さん(19)=福井市北四ツ居町=は「スタンドで応援してくれている人と選手たちの一体感が逆転を呼び込んだ」とガッツポーズで喜んだ。

 八回裏に再逆転を許し、力尽きた坂井ナイン。応援団長を務めた野球部の三田村和俊さん(18)=三年=は「負けたことは悔しいが、しょうがない」と話し、試合後スタンドの前に立った選手たちに「僕たちを甲子園まで連れてきてありがとうと伝えたい」と感謝していた。

 (笠松俊秀)
◆相手打撃が良かった
 <坂井・川村忠義監督> なんとか坂井のリズムに持っていくことはできたが、それ以上に相手の打撃が良かった。スタンドの応援は選手たちにしっかりと伝わった。後押ししてくれて感謝します。
◆支えや応援に感謝
 <坂井・吉田温郎主将> 先発吉川は序盤から頑張って投げてくれた。自分のエラーで流れが相手チームに傾いてしまい、悔いが残る。多くの人の支え、応援があったからこそここに来ることができた。感謝している。