八十四歳の俳優仲代達矢さんが反戦劇の再演に挑む無名塾のロングラン公演「肝っ玉おっ母と子供たち」が十四日、石川県七尾市の能登演劇堂で開幕する。本番を前に十三日、通し稽古が報道陣に公開された。(中川紘希)
 作品はドイツの劇作家ブレヒト作。十七世紀の欧州を舞台に軍隊相手の行商をする女性アンナを描く。戦争に子どもを奪われても商売をやめられず、苦悩する姿から、戦争の愚かさや命の尊さを訴える。
 通し稽古では、ほぼ本番通りの衣装や音楽で、役者やエキストラの市民たちが約三時間の舞台を演じた。アンナ役の仲代さんは「(初演した)三十年前より世界が怪しい状態になっている。戦争反対をお客さんに伝えたい」と語った。
 能登演劇堂は仲代さんの監修で、演劇専門ホールとして一九九五年にオープンした。ほぼ毎年、無名塾の公演があり、ロングランは六回目。十一月十二日まで上演した後、全国各地で計七十六公演を行う。問い合わせは能登演劇堂=電0767(66)2323=へ。