第七十回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)は二十三日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男子と女子の一回戦を行った。女子県代表で、三年連続三回目の出場となる県岐阜商は、終盤の逆転で長崎女子(長崎)を81−75で破り、同大会での初勝利を挙げた。
 相手を追う展開で最終第4クオーターを迎えた県岐阜商は、梅本和佳(のどか)主将(三年)の連続シュートなどで追い上げ、高橋彩選手(二年)の3点シュートで逆転。そのまま、追いすがる相手を振り切った。
 大会二日目の二十四日は、県勢三校が登場する。
 男子は、県代表で三年連続八回目の出場となる美濃加茂が一回戦で天理(奈良)と戦う。女子は、県岐阜商が二回戦で湯沢翔北(秋田)とベスト16を懸けて対戦。全国高校総体を優勝した推薦枠で、二十六年連続二十六回目の出場となる岐阜女子は、二回戦で奈良文化(奈良)と相まみえる。
◆3度目の挑戦 終盤に逆転
 念願の初白星に、涙が止まらなかった。女子の県岐阜商は、三度目のウインターカップで初めて初戦を突破。試合終了のブザーが鳴ると、選手らは抱き合い、勝利に酔いしれた。梅本和佳主将は「うれしい気持ちと、ホッとした思い」と感慨を漏らした。
 終盤で執念をみせた。第4クオーターの途中、この日最大の10点差をつけられた場面。梅本主将は「今年こそは勝つんだ」と、逆に気持ちを奮い立たせた。3点シュートを決め、反撃を開始。直後にも敵陣ゴール近くで、相手のパスをカット。レイアップシュートで、さらに2点を加えた。
 他の選手も主将の気迫に背中を押され、奮起した。2点差に縮め、高橋彩選手の3点シュートで逆転。そのまま逃げ切り、劇的な勝利を飾った。
 同校は過去二大会、初戦で敗退。いずれも中盤まで競ったが、終盤に突き放された。一年の時から出場している梅本主将は「これまで二年間は、悔しい思いだけだった。ずっと負け続けるわけには、いかなかった」と、今大会に込めていた思いを打ち明けた。悔しさを原動力に膨らませてきた気迫が、最後の底力に結び付いた。
 次の目標は十六強。あと一勝でたどり着く。梅本主将は「果敢に攻めてたくさん点を取る」。うれし涙が乾いた瞳に、早くも次戦に向けた闘志を浮かべていた。

 (田井勇輝)