◇1日 日本学生選手権水泳競技大会(東京辰巳国際水泳場)

 白血病からの復活を目指す競泳の池江璃花子(20)=ルネサンス、日大=が女子50メートル自由形で、8月の東京都特別大会より0秒45も速い25秒87で予選を6位通過すると、決勝ではさらにタイムを縮め、表彰台に0秒04差に迫る26秒62で4位に入った。本人の想像すら超える回復スピードで、順調にトップレベルへ近づいている。

 遠くかすんでいたかつての「池江璃花子」の背中がどんどん近づいてくる。急速なV字回復にほおが緩む。「思ったより速いタイムだった。自己ベストから1秒以上遅れてはいるけど、第2の人生としての自己ベストを出せた満足感がある」。自らの持つ日本記録の24秒21にはまだ及ばないが、この1カ月間で実に0秒7もタイムを縮めた。池江の親友で、このレースを学生新記録(24秒93)で制した今井は「(池江は)復活が早い。やっぱり天才だな。負けないように頑張りたい」と感嘆した。

 体力面の課題も克服しつつある。体に過度の負担をかけないよう、週4日の練習ペースは変えていないが、以前は週に1度だったウエートトレーニングを今大会に向けて週2度へ増やした。「周りからは筋肉がついたねと言われる」(池江)。闘病で細くなった体が、徐々にアスリート仕様に戻ってきている。

 昨年の大会はスタンドで仲間を応援することしかできず「来年は絶対、自分が出てやる」と誓った。道しるべに据えた今大会を上々の結果で終え、「以前は、細い体で前とは違う自分を見せる恥ずかしさがあった。今回は楽しみの方が強かった。これからも泳ぎ込んで力を戻していく」。完全復活へ歩みは止まらない。