カモメの若きスラッガーが3年目の覚醒を予感させる快音を響かせた。ロッテ・安田尚憲内野手(21)が今季1号2ランをマーク。4―2の6回1死一塁、強風のスタジアムで西武先発・高橋光のフォークをすくい上げた1発を右翼スタンドに放り込んだ。

 「何とかすくい上げることができました。風にも乗ってくれたと思います」。新人だった2018年10月2日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で放ったプロ初以来の一発。長打力が持ち味の背番号5は久々の感触に、相好を崩しながらダイヤモンドを1周した。

 2年目の昨季は1軍出場なし。それでも、武者修行に励んだ2軍ではイースタン・リーグトップの19本塁打、82打点、116安打を記録した。初の開幕1軍で迎えた3年目。試合前までの成績は8試合で20打数1安打だった。本拠地初アーチ前の2打席はともに空振り三振。「ここまでチームに迷惑をかけていた。戦力として活躍できていなかった」。そう自戒する安田は「1打席目も2打席目も簡単にやられてしまった。3打席目に何とか食らいついていった。こういった打席を続けていけるように準備したい」と声を張った。

 この日は試合前にイースタン・リーグのヤクルト戦(ロッテ浦和)に出場。チームの連敗が3でストップした試合後は居残りで守備練習に励んだ。充実した1日を過ごした安田が見据えるのは「ファンの前で打てるように準備していきたい」と力を込めた1軍戦での躍動。「まだまだ1軍で活躍するには厳しいと思う。もっともっとチームに貢献できるように頑張ります」。ぎらつかせた目が見据えるのは、本領を発揮する近い将来の自分の姿だ。