バングラデシュから言葉も分からないパリに政治難民として父親とともに渡った天才チェス少年・ファヒム。自由な未来を勝ち取るため、国籍・年齢を越えた師弟の絆、親子の愛、巡り合った友情とともに立ちはだかる数々の壁を、その明晰な頭脳で次々と打破しながら力強く未来を掴んでいく感動の実話をもとにした『ファヒム パリが見た奇跡』の公開を記念し、チェスを題材にした新旧名作映画をピックアップして紹介する。

『ファヒム パリが見た奇跡』(2020/8/14公開)

©POLO-EDDY BRIÉRE.

ファヒムと父親は母国バングラデシュを追われ、家族を残してパリにやってくる。フランスに到着してすぐ、強制送還の可能性に怯えながら、亡命者として政治的保護を求める戦いが始まる。そんな中、チェスの才能を持つファヒムはフランス国内で最も優秀なチェスのコーチの1人、シルヴァンに出会う。警戒心と魅力の間で揺れ動きながら、彼らは互いを知り、次第に友情を築いて行く。チェスのフランスの国内大会が始まる一方でファヒムは強制送還の脅威にさらされる。解決策はただ1つ。フランス王者になることだった。チェスの才能を武器に人生を自ら掴みにいくファヒムの姿が感動を呼ぶ実話をもとにしたストーリー。

監督:ピエール=フランソワ・マルタン=ラヴァル出演:ジェラール・ドパルデュー、アサド・アーメッド、ミザヌル ラハマン、イザベル・ナンティ

『完全なるチェックメイト』(2015)

(C)2014 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved. Photo Credit: Tony Rivetti Jr.

製作・主演をトビー・マグワイアが務めたチェスの天才プレイヤーボビー・フィッシャーの伝記映画。アメリカ合衆国とソビエト連邦の冷戦時代、武力で戦わない代わりにスポーツ、アートさえもどちらが世界を制するか、というのが両国のプライドと未来をかけた戦いだった。1972年に開催された、チェスの世界選手権はその最たるものだった。絶対王者・ソ連のボリス・スパスキーとの対局でフィッシャーが繰り出した驚愕の一手とは_?IQ187の天才にして稀代の変人と言われたアメリカの若き天才チェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーのいまなお語り継がれる“神の一手”の真実が明かされるチェス映画の傑作!

監督:エドワード・ズウィック 出演:トビー・マグワイア ほか

『ボビー・フィッシャーを探して』(1994)

ジョシュはまだ7歳という年齢ながら、チェスに関して天才的才能を持っていた。父フレッドは息子の秀でた才能を、かつてチェスで世界に名を馳せたアメリカ人天才プレーヤー、ボビー・フィッシャーに重ね合わせ、本格的な英才教育を試みる。そして、彼は往年の名プレーヤー、ブルースに会い息子のコーチに雇う。ジョシュは特訓によって更に潜在していた能力を発揮、次々とタイトルを獲得した。だがある日、ジョシュの前に思わぬ強敵ジョナサンが現われる。7歳のチェスの天才少年と、その才能を信じて心血を注いで育てたスポーツライター父親の姿を描いたドラマ。

監督:スティーヴン・ザイリアン 出演:マックス・ポメランク、ジョー_マンテーニャ、ジョーン・アレンほか

盤上競技ではダントツの8億人と言われる人口を誇る種目、チェス。思考能力で競い合う競技としてオリンピックでの正式種目入りが検討されるほどの人気の高い盤上の“マインドスポーツ”だが、まだまだ日本人にとっては馴染みが薄い競技でもある。なぜ世界の人たちはそこまでチェスに惹きつけるのか?競技中、プレーヤーたちは心理的にも疲弊し、なんと1大会中に5kgも体重が減ることもあるという。そんな過酷な競技でもあるチェスの世界を覗いてみては?

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