君の膵臓をたべたい ロゴ

(C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社

2017年7月28日(金)公開の映画『君の膵臓を食べたい』。

住野よるさんの原作小説は、2016年の本屋大賞第2位ほか、多数の賞を受賞。そんな、すでに話題を呼んでいた作品が映画化されました。

原作から引き継がれた前向きなストーリー、でも原作とは違う展開、小栗旬さんや北川景子さんなどベテランの安定感、何より主役(ヒロイン)の浜辺美波さんが可愛らしすぎる、などなど魅力はたくさんあるのですが、「シネマズ女子部」が注目したいのは、やはり男性陣。

主演の北村匠海さんを含む、若手俳優4名のお芝居が光る、いや“刺さる”映画でした。劇中、正確に数えたわけではありませんが、今回は登場シーンの多かった順番に紹介したいと思います。

※公開してまもないので、ストーリー的なネタバレはしていません!

志賀春樹(僕) 役  北村匠海

君の膵臓をたべたい 北村匠海

(C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社

桜良(さくら・浜辺美波)が家族以外に言えずにいた膵臓の病気のことを、唯一知っていたのが「僕」になります。

2017年、20歳を迎える北村さんですが、2008年に映画、ドラマに出演されたのが俳優としてのスタートなので、キャリアは今年で10年目になります。最近では、ドラマ『仰げば尊し』(2016、TBS)や『ゆとりですがなにか』(2016、日本テレビ)が記憶に新しいかもしれません。

個人的には、映画『陽だまりの彼女』(2013)で演じた、主演・松本潤さんの中学時代が印象的でした。

今回の作品では、人と関わることを避け、本ばかり読んでいる高校生を演じています。たしかに地味で、おどおどしている部分もあって、線が細い印象を受けますが、桜良と関わりあうようになってから、とっても男前になって、かっこよくなったその変化はぜひ注目してほしいところ。

二人のシーンは何時間でも観ていたいくらい温かみがあって、でもやっぱり高校生らしい純真さが強くて、終盤に桜良が「魂」という言葉を使いますが、北村さんのお芝居もまさにそんな感じ。全身(心)でぶつかって、ふと、演技じゃなくて、リアルなんじゃないかな、と思う部分もありました。

君の膵臓をたべたい 小栗旬

(C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社

そして、小栗旬さんとの「二人一役」。もともと左利きの小栗さんが右利きに変更するなどの細かい工夫をされたようですが、身にまとった雰囲気が一緒で、なんというか、驚きます。

北村匠海さんは、2017年、映画『恋と嘘』『勝手にふるえてろ』の2作品に出演が決まっており、2018年も公開予定の作品があります。これから、どんどん主役級のキャラクターで活躍してくれそうな予感です。

栗山役  森下大地

教師になった「僕」(=小栗旬)の教え子として登場します。図書委員をしていて、原作にはない映画オリジナルのキャラクターです。

映画版では、現在と、桜良らが高校生だった12年前との時間を行き来しながらストーリーが進んでいきます。栗山は、今回紹介する他の3名とは違う時間軸、「現在」に生きているキャラクターです。そして、「現在」と「12年前」の二つの時間を空間的につないでいます。

というのも、栗山は12年前の「僕」と重なる部分があり、現在の「僕」もそれを自覚して栗山を気にかけているところがあるのです。

森下さん自身は映画初出演。朝ドラ『あさが来た』で宮崎あおいさんと柄本佑さんの間に生まれた長男「藍之助」を演じていました。今は、芸術系の大学に通って、お芝居や他の芸術についても勉強しているとか。

今回は、「僕」に似ていながら、「僕」よりも臆病者な部分と、人の気持ちを汲み取ってそれを言葉にできるしっかりした部分の2つを持ち合わせている高校生を演じました。

劇中での表情があどけなく、どこか弱々しさすら感じるので、当人もそんな感じなのかと思いきや、雑誌インタビューなどに登場している様子を拝見するに、「ああ、やっぱりお芝居なんだ」と思わされます。

小栗旬さんと共に「現在」パートに登場した栗山にぜひ注目してください!

ガム君(宮田一晴)役  矢本悠馬

矢本さんが演じる役は、今回に限らずコミカルで漫画的、どちらかというと可愛らしいキャラクターが多い印象です。最近の出演作映画『ちはやふる』やドラマ『ゆとりですがなにか』、『仰げば尊し』もそうでした。

そこに人間味を吹き込んでくれるのが矢本さんの素敵なところ。「漫画にしか存在しない」ではなくて、「現実にもどこかにいるんだろうな」と思わせてくれます。それに、愛らしいさが滲み出ていて、何度でも味わいたくなるお芝居です。

今回は、北村匠海さん演じる「僕」に何度もガムをくれるクラスメイト、通称「ガム君」を演じました。友達がいなかった「僕」にもラフに話しかけてくれる貴重な存在です。

登場シーンはそれほど多くないうえに神出鬼没なのですが、鑑賞後、「ガム君」の存在を忘れてしまう人はいないのではないでしょうか。作品が暗くシリアスになりすぎないように、重要な役割を担ってくれていたように思います。

隆弘(委員長)役  桜田通

桜田通 ファーストPHOTO BOOK 『 さくらだ 』

ご存知の方に言わせれば当然かもしれませんが、“さくらだ「ど」おり”と読みます。本名だそうですよ。

さて、4人のなかでも明らかに登場シーンが少なかったのが、隆弘を演じた桜田通さんです。クラス委員長をしていて、「僕」に中立な立場で接してきたのかと思いきや・・・。ネタバレになってしまうのでここはぜひ劇場で確認していただきたいのですが。

少ない登場シーンで、クラスでの立ち位置、隆弘本人の性格、「僕」に対する気持ち、桜良に対する想いなどの情報をすべてお芝居で表現していて、素晴らしかったです。

この作品での見せ場のシーンは大雨で、はっきりと顔の表情を観ることはできません。でも、感情が直に伝わってきて、それに相対するように「僕」の想いまでも浮き彫りになって、スクリーンに釘付けになってしまう場面でした。

濃密なシーンですので、ぜひとも瞬きせずに観てください!

君の膵臓をたべたい 浜辺美波

(C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社

2時間で時間軸を行き来することもあり、作品を通して出ずっぱりなキャラクターはいません。でも、一人ひとりに滲み出てくるような人間らしさがあって、誰も憎むことができなくて、それが役者さんのお芝居を通して観る人に伝わるはずです。

時間の行き来が激しい分、想像力を働かせる必要があったり、噛み砕くのに体力が必要だったりもしますが、だからこそ刺さるのだと思います。ただ、ストーリー自体はとてもわかりやすく理解しやすいので、原作を知らない方にも楽しんでいただけます。

ぜひ劇場でご覧ください。今回紹介した4名にも注目して観てくださいね!

次回の「シネマズ女子部」は、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』の公開に合わせて、山﨑賢人さん出演の映画特集です! お楽しみに!

(文:kamito努)

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