左から、三浦貴大、織田梨沙、満島真之介、吉岡里帆、ロジャー・パルバース監督(敬称略)2017年8月4日、渋谷・ユーロライブにて、映画『STAR SAND ー星砂物語ー』の公開初日を記念して、舞台挨拶が開催。織田梨沙さん、満島真之介さん、吉岡里帆さん、三浦貴大さん、ロジャー・パルバース監督が登壇しました。

梅野洋海(ひろみ)を演じた織田さんは、「今日は足を運んでくださってありがとうございます」と緊張気味に話すと、満島さんの目を見て、はにかんだ笑顔に。

続いて、脱走兵の岩淵隆康を演じた満島さんが挨拶。「平成に生まれた戦争を知らない僕らの世代からすると、歴史として遠いものになっているなと感じますが、50歳くらい年上のロジャー監督の思いと、日本と海外を含めたいろんなものを超越した作品に挑戦できたことに喜びを感じています。毎年、この時期に上映される映画になるといいなと思っています」と、今作への思いを語りました。

隆康の兄を演じた三浦さんは、「すごく大切に演じた作品」と真面目なトーンで語り始めますが、「さっき、真之介が“僕らは平成生まれ”って言ったけど、僕は昭和なんですけど…」と会場の笑いを誘います。

また、「監督も昭和生まれ?」と、三浦さんに尋ねられた監督からは「明治です(笑)」と、冗談も飛び出しました。

それを受けて「監督が明治生まれと判明して、妖怪に演出されてたんだなと思いました」とおどけていた、女子大生・志保役の吉岡さん。「監督が長い間温め続けられていた、平和に対する思いとか、普通に生きて、普通に幸せになることを願った人たちの思いを届けてくれる作品なので、この夏に日本で公開されることにも意味を感じます」と続けていました。

MCから、72歳にして映画監督デビューした、と紹介されたロジャー監督は「感無量です! 日本語で話していいんですか?」と、ここでもジョークが飛び出します。

「私が初めて日本の土を踏んだのが昭和42年。あれから、50年の歳月が流れましたが、やっとこの映画を作ることができて本当にうれしい。僕のライフワークですし、何と言っても非暴力がテーマですから。人間のあるべき姿、あり方を日本人を始め、世界中の人にわかってほしいですね。この4人組と仕事ができて、最高にうれしいです」と、客席へ思いを届けました。

役を演じるにあたって、どんな気持ちで挑んだか、というMCからの質問には、「16歳という幼い少女の役ですけど、戦時中の16歳は今の16歳と違うのかな、と彼女のバックボーンを意識して演じました」と織田さん。

祖父が外国人で、沖縄戦がなければ生まれていなかったという満島さん。「沖縄や戦時中を描いた作品には何度かオファーをもらっていたのですが、勇気が出なくて。でも、僕らより長く日本に関わっていて、その人生のなかで、日本で映画を作ると決めた勇気をもった監督となら、一歩踏み出せる気がしました」と出演に至った理由を「僕の人生の中でも挑戦でした」と明かしました。

一方、三浦さんは、満島さんがとってもおしゃべりだというエピソードを。「撮影のあと、2人で上半身裸で歩いて帰ってる間、1時間くらいずっと喋りっぱなしでした」と話し、撮影期間中も仲良く過ごしていた様子を伝えていました。

そんな満島さんは、「ずっと三浦さんと共演したくて、念を送ってたら叶ったので幸せいっぱい」だったんだそう。

すると、「念が強すぎるんですよ」と三浦さん。続けて、「作品と全然関係ないところでご飯に行った時に、兄弟役とかやりたいよね、沖縄の作品で、と話していたんです」と、運命的な裏話も。その後、人に連れられて初めて行ったバーでも、再会したんだそう。

和気藹々と沖縄での撮影を語る3人を見つめながら「私は東京での撮影だったので、楽しそうでいいな〜って思いながら聞いてました(笑)」と吉岡さん。実は、4人が揃って顔をあわせるのは、この日が初だったそうです。

そんな4人に、監督は「こんなキャストに恵まれて、幸せな監督です。三浦さんは日本のロバート・ミッチャム。貫禄があって、何も言わなくても存在感がある。真ちゃんはカーク・ダグラスです。本当に似てるし、悲劇も喜劇もどっちもできる俳優。梨沙さんはエリザベス・テイラーですよ。若い人は晩年のイメージがあるかもしれないけれど、10代からすごい役をやってますし、ものすごくて美しくて素敵な女優だったんです。里帆さんはオードリー・ヘプバーン。頭がよくてなんでもできる」と、名優に例えて絶賛。「この人たちは、世界的に有名な俳優になる。次の世代の大スターです!」と太鼓判を押しました。

最後に、「いいパンフレット作ったので、ぜひ買い求めてください。800円のところ、今日だけ800円にしてますから」と、監督。キャストたちも驚きのジョークで、舞台挨拶は幕を閉じました。

(写真:結城さやか 文:大谷和美)