俳優の福山雅治が31日、TOHOシネマズ六本木で行われた映画『三度目の殺人』完成披露イベントに来場、共演者の吉田鋼太郎から「嫌なやつだと思った」と告白され、会場はあわや一触即発の雰囲気(?)に包まれた。この日は役所広司広瀬すず斉藤由貴、満島真之介、そして是枝裕和監督も出席した。

 近年、家族という題材に向き合ってきた是枝監督が、法廷を舞台にしたサスペンスに挑戦した本作。得体の知れない容疑者(役所)に翻弄される弁護士(福山)が崩壊していくさまを描き出す。福山、吉田、満島は同僚の弁護士という役柄を務めているも、吉田は「福山さんとは初共演だったんですが、最初に福山さんと本読みでお会いした時に、目も合わせてくれなかったし、最初のおはようございます以外は一言も口をきいてくれなかった。なんだこいつはと。スターだから、こういう人なのかな。この人と2か月やるのはたまったもんじゃないなと思った」と突然の告白。それには福山も「役じゃなくて僕がですか? そうですか」と驚いた様子で、会場はあわや一触即発(?)の雰囲気に包まれたが、「でもその後はそういう人じゃなかった。もしかしたらあのときは緊張していたのかもしれない」と思い直したという吉田。

 対する福山は「50歳近くになって。いまさらこんなこと言うのは何なんですが、基本、人見知りなんですよ。そういうのが似合わない年齢になっていますけど」と弁明しつつ、「ただ、僕の中では、鋼太郎さんも実はそうなんじゃないかなと思っているんです。人見知りシンクロというか」と指摘する。そんなコメントに対して吉田も「分かります! 僕も本当に人見知りなんで」といつの間にか意気投合。「それは失礼しました」(福山)、「いえいえこちらこそ」(吉田)と今ではすっかり仲良しの二人だった。

 一方、「3人の撮影は本当に楽しかったんですよ」という満島は、「僕はお兄ちゃんだけいないんで、勝手に(福山が)お兄ちゃんになった気分で。兄貴お願いします!」と笑顔満開。「基本的に3人とものんべい」という福山、吉田、満島の3人組は、福山オススメの激辛ラーメンを食べつつ親睦も深めたという。役所が「僕は激辛ラーメンに誘ってもらってない」とさみしそうに付け加えると、会場は大爆笑。広瀬は「わたしは激辛ラーメンの時は横でお三方を眺めさせていただいたんですが、汗をかきながら食べている姿を見て、生きているんだなと思いました」となぜかしみじみ、感じるところもあったようだ。

 シリアスな雰囲気の映画とは違い、現場では和気あいあいとした様子だったというキャスト陣。「是枝監督や、撮影監督の瀧本幹也さん、リリー・フランキーさんたちから、広瀬すずちゃんに会うと甘酸っぱい気持ちになると言われた」と切り出した福山は、「そうは言っても、いろいろかわいい子はたくさんいるし。そんなことないでしょと思ったら……。甘酸っぱくなるんですよ」と告白すると、広瀬は大照れ。その意見に同意を求められた役所が「僕は斎藤さんにも甘酸っぱい気持ちになりますよ」と応じると、一同は大いに沸いた。

 また、本作は8月30日から開催される第74回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが決定している。それを受け、福山は「うれしいですね」と笑顔を見せると、「監督とは2度目のタッグとなるんですが、前作(『そして父になる』)で初めて海外(映画祭)に行って、賞をいただくことができた。レッドカーペットも歩いたことがなかったですし、上映後のスタンディングオベーションも、何もかもがとてもいい経験。自分にとってはとても大きな出来事でした。また一緒に行ったらまたあんないい経験ができるんでしょうか」とベネチア行きを熱望するひと幕もあった。(取材・文:壬生智裕)

映画『三度目の殺人』は9月9日より全国公開