女優の吉岡里帆が4日、映画『STAR SAND −星砂物語−』初日舞台あいさつに織田梨沙満島真之介三浦貴大、ロジャー・パルヴァース監督とともに登壇。ロジャー監督から「good things come small packages(小さな小包こそ中にいいものが入っている)。あなたは頭が良くて何でもできる、日本のオードリー・ヘプバーンです」と絶賛されると「いやいやいや」と大照れだった。

 本作は、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』で助監督を務めたアメリカ人作家ロジャー・パルヴァースが、太平洋戦争下の沖縄を舞台に執筆した小説を、自らがメガホンを取って映画化。戦火を逃れ小さな島で生活している16歳の少女・洋海(織田)と、洞窟で暮らす脱走兵(満島)、アメリカ人のボブの交流を描き、戦争の悲惨さを映し出す物語。

 吉岡は現代の東京に住む女子大生の視点から、戦争を知っていく役柄を演じている。彼女は作品に込められたメッセージについて「“忘れてはいけない”ということが、どの戦争映画にも共通するテーマだと思うのですが、この作品が他の映画と違う点は、残虐なシーンや人がなくなっていくさまを描くことで戦争に対する怒りを表現する手法ではなく、普通に幸せになることを願った人たちをしっかり映し出しつつ、戦争の悲惨さを描いているところに魅力を感じました」と説明。

 一方、脱走兵を演じた満島は「これまで何度か戦時中の沖縄を舞台にした作品のオファーをいただいたのですが、一歩を踏み出す勇気がなかったんです」と語り出すと、「僕自身、沖縄出身のクォーターで、沖縄戦がなければ僕ら家族はいなかったんです。僕らには基地があるのは当たり前の日常である一方、目の前には手のないおじいちゃんおばあちゃんや脚に弾が入っている方もいました。そんな人たちも笑顔で三線を弾いて『命が宝だよ』って言っているようなところで生活していた人間なんです。そんな狭間にいたので、どうしても一歩を踏み出せなかった。でもロジャー監督の『人と人が人種や肌の色が違えど、すべて触れ合った瞬間、見つめあった瞬間に生まれる奇跡的な愛情』みたいなメッセージ性に触れて、そういった考えは今も普遍的なものだと思い踏み出せたんです」と熱い思いを明かしていた。

 若い俳優たちの熱演にロジャー監督は、三浦を「日本のロバート・ミッチャム」、満島を「日本のカーク・ダグラス」、織田を「日本のエリザベス・テイラー」、そして吉岡を「日本のオードリー・ヘプバーン」と称えると、「僕は予言します。この人たちは世界的に有名な俳優になると思います」と力強く呼び掛けていた。(磯部正和)

映画『STAR SAND −星砂物語−』は東京ユーロ・ライブにて公開中