韓国の映画賞、第26回釜日映画賞の授賞式が13日、韓国・釜山のBEXCOオーディトリウムで行われ、国民的俳優ソン・ガンホ主演『タクシー・ドライバー(英題)/The Taxi Driver』(チャン・フン監督)が作品賞・主演男優賞・ 釜日読者審査団賞の3冠に輝いた。ガンホの同賞授賞は、2014年の『弁護人』に続き2回目となる。

 この日、一番の話題をさらった『タクシー・ドライバー(英題)/The Taxi Driver』は今夏に韓国公開され、1,200万人を動員した大ヒット作。1980年に起こった民主化デモ「光州事件」を題材に、ドイツ人記者の取材を結果的にサポートすることになったタクシー運転手のストーリー。本年度のアカデミー賞外国語映画賞の韓国代表にも選ばれている。

 主演男優賞のプレゼンターは、前年に『インサイダーズ/内部者たち』(2015)で同賞を受け取ったイ・ビョンホン。ガンホとビョンホンは『密偵』(11月11日公開)で3度目の共演を果たしている盟友であり、ビョンホンは記念のトロフィーをガンホに手渡すと、ガッチリと拍手とハグを交わして祝福した。

 ステージ上でガンホは、この日、「日本から私の友人が会場に駆けつけてくれています」と、『密偵』のプロモーションで現地入りしていた鶴見辰吾を観客に紹介すると「アリガトウゴザイマス」と日本語で挨拶。続けて、「私たちの映画を温かい心で受け止めてくれた1,200万人の観客に感謝の捧げたい」と満面の笑みで授賞の喜びを語った。

 また2009年にこの世を去った韓国の巨匠ユ・ヒョンモク監督の功績を讃えて設けられたユ・ヒョンモク映画芸術賞に、釜山国際映画祭に立ち上げに携わり、今年5月のカンヌ国際映画祭期間中に急逝したエグゼクティブ・プログラマーの故キム・ジソクさんが選ばれ、キム・ドンホ同映画祭理事長が代わりに受け取った。

 同賞は1958年にスタート。途中、中断もあったが2008年から再開。釜山市が映画都市であることをさらに印象づけようと釜山国際映画祭期間中に開催し、その年の映画界を賑わせたスターたちの釜山入りが街全体を盛り上げている。(取材・文:中山治美)

受賞結果は以下の通り。

【最優秀作品賞】
チャン・フン監督『タクシー・ドライバー(英題)/The Taxi Driver』

【最優秀監督賞】
キム・ソンス監督『アシュラ』

【主演男優賞】
ソン・ガンホ『タクシー・ドライバー(英題)/The Taxi Driver』

【主演女優賞】
ユン・ヨジョン『バッカス・レディ』

【助演男優賞】
キム・ヒウォン『ザ・メルシィレス(英題)/The Merciless』

【助演女優賞】
キム・スアン『ザ・バトルシップ・アイランド(英題)/The Battleship Island』

【新人男性演技賞】
ク・ギョファン『ジェーン(英題)/ Jane』

【新人女性演技賞】
チェ・ヒソ『アナーキスト・フローム・コロニー(英題)/Anarchist from Colony』

【新人監督賞】
イ・ヒョンジュ監督『恋物語』※第17回東京フィルメックスで上映

【脚本賞】
ファン・ソング 『アナーキスト・フローム・コロニー(英題)/Anarchist from Colony』

【撮影賞】
パク・ジョンフン『悪女/AKUJO』※2018年2月日本公開

【美術賞】
イ・フギョン『ザ・バトルシップ・アイランド(英題)/The Battleship Island』

【音楽賞】
フラッシュフラッドダーリングス『ジェーン(英題)/ Jane』

【釜日読者審査団賞】
『タクシー・ドライバー(英題)/The Taxi Driver』

【ユ・ヒョンモク映画芸術賞】
故キム・ジソク釜山国際映画祭エグゼクティブ・プログラマー