[ローマ 19日 ロイター] - ローマのベネチア広場に設置された高さ20メートルのクリスマスツリーがあまりに「貧相」だとして、市民の反発を招いている。ローマ市の衰退を象徴する風景とも見られ、ラッジ市長に矛先が向いている。

 市民はこのツリーを、毛をむしられた鶏やトイレブラシになぞらえ、ローマの恥だと話している。一方ラッジ市長は、ツリーは「簡素で洗練された」装飾にしたと火消しに躍起だ。

 ローマは近年、市全体が手入れ不足で退廃した状態にあり、随所に見られる道路の陥没やごみの山に加え、雑草が人の背丈ほども伸びた公共庭園などが目立っている。ローマ法王フランシスコもこの惨状を批判している。

 消費者団体は「木は明らかに枯れており、市民にも観光客にも恥さらしな様相を呈している」と指摘。この病んだ木を700キロ離れたオーストリア国境付近の森から5万ユーロ(約670万円)余りを投じてローマに運び込んだ理由を調査するよう求めている。

 さらに市民は、金融の首都とも呼ばれる北部ミラノの中心街に設置された見事なクリスマスツリーに羨望のまなざしを向け、ミラノが富においても名声においてもローマを凌駕したことが浮き彫りになったと受け止めている。