11月25日締切りでご投句いただいた中から、
山口昭男先生に入選作品を選んでいただきました。

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【 優秀賞 】

全集はどれも飴色着ぶくれて

箕面市 高橋 真美
昔に買った全集でしょうか。代々家に置いてあるものかもわかりません。色褪せ飴色になっている。それでも捨てることが出来ない思い出の全集です。寒い中厚着をし、手にとって懐かしんでいるのでしょうか。

 

【 入 選 】

柚子風呂に明治大正昭和の顔

吹田市 小澤 桔梗
柚子風呂だからこの面々が揃うのです。そのうち平成や令和もまじります。

行く秋や勝ちて駆け出す女の子

茨木市 河本 要
よっぽど嬉しかったのでしょう。向こうには冬が待っています。

漱石忌昨夜のパンの残り食む

高槻市 宮本 正章
漱石の忌日は十二月九日。昨夜のパンを食べながら漱石の忌を修しています。

山眠る今日も変わらぬ厨事

西宮市 宮部 志津枝
たんたんとした調べが、山眠るに響いてゆきます。厨事は不変です。

カラカラと追ひ越してゆく落葉かな

茨木市 山下 美穂子
素直な詠みぶりに好感が持てます。俳句はこれでよいということです。

 

【 佳 作 】

ひと皿は茸ソテーと決めている

高槻市 西田 小夜子

冬隣思い出しては酒を飲む

茨木市 婆娑羅

山頭火放哉の空鳥渡る

吹田市 辻井 康祐

流木に星の匂ひの冬はじめ

箕面市 高橋 真美

読み終えし古き手紙や虎落笛

松原市 石原 茉莉

 

 ◆ つぶやき評 ◆ 
門の前に置かれている葉牡丹。もう、こんな季節になったのかと心動かされます。この景を俳句にしたい。そのためには、その葉牡丹をよく見ることです。渦の形、置かれている場所やその日の天候も大事な要素となります。

 

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〈 選 者 〉 山口 昭男(やまぐち あきお)

1955年 神戸市生まれ。1980年「青」に入会。波多野爽波に師事。
2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。編集担当。
2010年俳誌「秋草」を創刊し主宰する。毎月発行。句集に『書信』『讀本』『木簡』がある。
2018年句集『木簡』で読売文学賞受賞。日本文藝家協会会員。

 

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【 俳句の応募方法 】
氏名・住所・年齢・明記のうえ、ハガキ、封書、FAX、下記の応募フォームのいずれかからご応募ください。

【 宛  先 】
〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-13-23
株式会社シティライフNEW 俳句係まで
FAX 06-6368-3505
https://pro.form-mailer.jp/fms/f413b102177160

【 応募フォーム 】
※締め切りは毎月25日必着
※いずれも一人5句まで
※掲載は次々号となります
※佳作は掲載をもって発表とさせていただきます。
※お名前と作品を掲載します。

 

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