■AIアバターが操作をサポート

1997年、スウォッチとの協業でスタートしたスマートは、スウォッチが手を引き、三菱自動車との協業で「スマートフォーフォー」が発売されたこともあります。その後は、ルノーとタッグを組み、トゥインゴとの兄弟車になるという流れを経て、吉利汽車の出資もありEV化されることが明らかにされています。

ミュンヘンで開催されている「IAA MOBILITY 2021」において、最新世代の「smart Concept #1」が公開されました。新世代のバッテリーEVの生産モデルを示唆するSUVのコンセプトカーと位置づけられています。

smart Concept #1
コンセプトカーの「smart Concept #1」を公開

生産間近だという「smart Concept #1」は、コンパクトなボディサイズと伝統的とするスマートならではのデザインをはじめ、高級感と先進性を大幅に高めたコンセプトカーに反映。ボディサイズは全長4290×全幅1910×全高1698mm、ホイールベースは2750mmで、Cセグメント級SUVといえる大きさになっています。

smart Concept #1
大きなパノラミックガラスルーフ

やはり目を惹くのはエクステリアデザインでしょう。コンセプトカーとはいえ、大きく変わったように見えますが、ダイムラーグループのチーフデザインオフィサーであるゴードン・ワグナー氏は、「スポーティな新コンセプト#1は、スマートブランドを大人っぽくクールに再定義したものです。私たちは、smartを代表するデザインブランドとして確立する可能性を秘めた、まったく新しいデザインDNAを生み出しました」とコメントしています。

バランスのとれたプロポーションや力強い造形、前後のショートオーバーハング、そして先進的なデザイン言語がこのコンセプトカーを印象づけています。

smart Concept #1
「smart Concept #1」のリヤビュー

最も目を惹くのは、大きなパノラミックガラスルーフ。フロントガラスやフレームレスドアのウインドウとシームレスにつながり、ルーフがボディから浮いているように見えます。雰囲気のあるルーフ照明によって強調されるのも特徴。

ボディ下部のアンスラサイトとブラックの印象的なデザイン要素は、SUVらしいタフさを演出。足元には、ユニークなデザインの21インチホイールが備わり、外観上のアクセントになっています。

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「smart Concept #1」のキャビン

smart Concept #1のリヤドアは、後ろ側にヒンジがあり、フロントドアとは逆方向に開きます。観音開きドアのコンセプトにより、乗り降りが容易になりBピラーがないため、ドアを開けたときに広いキャビンを見渡すことができます。

同コンセプトカーは4座になっていますが、「BEV」アーキテクチャーにより量産モデルは5人乗りになるそう。上位セグメントと同等レベルのフットスペースや横方向のスペース、そして十分な収納スペースを確保。また、インテリアのデザイン上のハイライトは、フロントシートの間に配置されたセンターコンソールで、ユニークなダッシュボードとシームレスに融合。

smart Concept #1
デジタル化されたインパネ

ユーザーインターフェイスは、12.8インチのディスプレイを備えた独立型の3Dタッチスクリーンが主に担います。この12.8インチタッチスクリーンには、立体的な地球儀がメインメニューになり、AIアバターがメニューや機能の操作をサポート。アバターはAIにより、ユーザーの行動を常に学習し、オーナーの好みに合わせて各機能を調整することもできるそうです。

また、新開発のスマホ用アプリが用意され、デジタルキーとして機能するだけでなく、さまざまなコネクテッドサービスを提供。統合することができます。

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観音開きを採用するsmart Concept #1

ほかにも、最新のEVでもある次期スマートは、バッテリーの長寿命化や急速充電対応が盛り込まれるほか、クラウドを使った幅広い車両ソフトウェアの無線アップデート(OTA)、最先端のインフォテインメント機能や革新的な運転支援システムなどの最新装備が用意されます。

(塚田 勝弘)