■約51万円というノートの価格差も、充実した装備内容で買い得感はノートオーラが上回る

2021年6月に発表し、8月から販売された日産ノートオーラ。販売開始から3週間が経過した9月8日の時点で受注台数は1万151台という順調な滑り出しを見せています。

2021年7月の日産ノートの販売台数が6657台なので、5ナンバーのノートに遜色ない受注台数をノートオーラは記録しています。

ノートオーラ外観03
ノートオーラのフロントスタイル。

そのスマッシュヒットを飛ばしているノートオーラに試乗することができました。

まずはノートとノートオーラを比較してみましょう。

まずグレード構成(カスタム車を除く)ですが、ノートは2WD(FF)が価格の高い順にX、S、F。4WDがX、Sの5グレード。

対してノートオーラは駆動方式を問わずGとGレザーエディションの4グレードとなっています。

ノートオーラ外観06
ノートオーラのリアスタイル。

車両本体価格はノートがS 2WDの202万9500円からX FOURの244万5300円。一方のノートオーラは、G 2WDの261万300円からG FOURレザーパッケージの295万7900円で、最上級グレード同士で比較すると51万2600円、ノートオーラが高くなっています。

ノートオーラ外観02
ノートオーラのフロントマスク。
ノートオーラ外観04
ノートオーラのサイドビュー。

装備の違いを見てみると、ノートオーラはフロント側面に採用されているIRカット&スーパーUVカット断熱クリーンガラスが遮音機能付となるのをはじめ、インテリジェントアラウンドビューモニター、インテリジェントルームミラー、本革シート、17インチタイヤ&アルミホイール。

ノートオーラ外観05
ノートオーラのリアビュー。

そして、運転支援機能のインテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)、BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)などが標準装備となっています。

プロパイロット(ナビリンク付き)やプロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール機能付)、SOSコールは両車ともにオプションとなっていますが、ノートオーラにはBOSEパーソナルプラスサウンドシステムを用意するなど上質さにこだわった装備が充実しているだけでなく、標準装備となっている快適装備や安全装備の充実度から見ても、ノートオーラのほうがバリュー感は高いといえます。

ノートオーラ内装01
最高出力136ps、最大トルク300Nmを発生するe-POWERを搭載。

また、搭載しているe-POWERと呼ばれるパワートレインもノートは最高出力116ps・最大トルク280Nmに対して、ノートオーラは最高出力136ps・最大トルク300Nmと出力が向上しています。

これだけの違いがあれば約51万円差は縮まるどころか、相当お買い得と言えます。

今回試乗したのは、受注台数の7割以上を占める上級グレードのGレザーパッケージの2WD車。車両本体価格は269万9400円で、7万1500円の2トーンのボディカラーをはじめ、プロパイロットやBOSEパーソナルサウンドシステムそしてETC2.0などがセットとなった40万1500円のオプションが装備され、支払総額は約320万円となっています。

ノートオーラ内装05
プロパイロットはオプション設定。
ノートオーラ内装03
ヘッドレストにスピーカーを内蔵している。

ノートオーラのボディサイズは全長4045mm×全幅1735mm×全高1525mmで3ナンバーサイズとなります。

全幅がノートより40mm拡大されると同時に、トレッドも前後共に20mm拡大しています。この20mm拡大したトレッドがノートオーラの走行性能に大きな影響を与えています。

ノートオーラ内装11
ノートオーラのインテリア。
ノートオーラ内装06
ウッドパネルによって、落ち着いた雰囲気を演出する。

ノートオーラに乗り込むと12.3インチと9インチという2枚の大きな液晶パネルを使用した先進的なインストルメントパネルが目に入ります。

一見無機質に見えるインテリアですが、表面に微細な凹凸加工を施した高級感のある木目調フィニッシャーを採用することで、落ち着いた雰囲気を漂わせています。

ノートオーラ内装02
シートカラーはベージュとブラックを用意。
ノートオーラ内装04
ノートオーラのリアシート。

アクセルを踏んで走り出すと、従来の電動車らしいパワーの立ち上がりではなく、ペダルの踏んだ量に対してリニアな加速をみせます。これはガソリン車から乗り換えてすぐに運転しても、違和感なくドライブを楽しめることでしょう。

ノートオーラ内装08
12.3インチの液晶パネルをメーターに使用している。
ノートオーラ内装07
BOSEオーディオの調整はパネルで行う。

そして、ノートオーラの質感の高さを表現しているのが静粛性でしょう。

これまでのe-POWERは、エンジンが掛かると振動とやや耳障りなノイズが車内に侵入してきました。しかし、ノートオーラはそういった不快な振動や音は非常に抑えられています。

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タイヤハウスの出っ張りが少なく使いやすいラゲッジルーム。
ノートオーラ内装10
6:4の分割可倒式リアシートを倒すと荷室が拡大する。

また、3ナンバーボディとしたことで、ワイドトレッドが実現。その結果、走行安定性の向上という効果を生んでいます。

ただ、ノートと同様にややリアのサスペンションがフワフワとするのが気になるポイントです。この点が改善されれば、国産車だけでなく、輸入車のコンパクトカーと比べても遜色ない実力と言えます。

ノートオーラ内装12
インテリジェントルームミラーは標準装備。

ノートオーラはミニバンやSUVからの乗り換えが半数を占めていて、年齢層は40代、50代がそれぞれ3割となっています。これは子育てが終わり大きなクルマを必要としなくなった世代とマッチします。

これは、これまで高性能なクルマに乗っていて商品を見極めることのできる世代が、小さくても高級なクルマという、これまでに具現化できなかった商品にノートオーラがマッチしたという証明でしょう。

まさにノートオーラは商品力とマーケティング力の賜というクルマに仕立てられているということです。

静粛性の高さや安定感の高い走行性に加えて、グレードやオプション装備が少なく、選びやすいということ。5ナンバー車のノートにオプションを足していくと価格があまり変わらないという、絶妙な価格設定も高く評価したいポイントです。

(文・写真:萩原文博)