■フェラーリが初めて作った「SUVらしいSUV」、プロサングエとは?

フェラーリは2022年9月13日、4人乗りSUV「プロサングエ(Purosangue)」をワールドプレミアしました。11月8日には日本でもお披露目を実施。国内価格は4760万円からと発表されています。

フェラーリ プロサングエのフロントビュー
独立4シーターの4ドアSUV、フェラーリ プロサングエ

これまでは、シューティングブレーク(ワゴン)型のFFやGTC4ルッソを“俺たち流のSUV”として展開してきましたが、ここへきていよいよ本格的なSUVを導入するに至ったフェラーリ。

Purosangue(=イタリア語で純血種、サラブレッドの意)の名を与えられ、まさしく満を持しての登場とあいなったSUVは、どのようなクルマに仕上がっているのでしょうか。

●大人4人が「快適に」過ごせる4ドア4シーター

フェラーリ プロサングエのキャビン
フェラーリ プロサングエのキャビン

4人乗れるフェラーリはこれまでにも存在しましたが、あくまで後席は「+2」の補助的な空間というものがほとんどでした。GTC4ルッソの後席はそこそこ快適ですが、2ドアゆえに乗り降りの際にはいささかの苦労を強いられました。

今回のプロサングエは、我々が「SUV」と聞いたときにパッと頭に浮かぶスタイル(車高が高く、4ドアで、跳ね上げ式のバックドアをもち、悪路も行け“そうな”カタチ)を採用した初のフェラーリ。

フェラーリ プロサングエのエンジンコンパートメント
プロサングエのミッドフロントにマウントされたV12自然吸気ユニット

V12エンジンはドライバー前方に搭載するものの、あくまでドライバー寄りのミッドフロントに配置するとともに、リヤにギヤボックスを置くトランスアクスルレイアウトを採用している点はフェラーリらしいこだわりです。また、エンジンの前へパワートランスファーユニット(PTU)を組み合わせる4×4仕様となっています。

●電動開閉のリヤヒンジドアを採用

リヤシートへスムーズにアプローチできるよう、後部ドアは電動開閉のリヤヒンジ式としています。ちなみに、乗員のエレガントな乗降を重要視するロールス・ロイスの後部ドアは「コーチドア」と呼ぶリヤヒンジ式が主流です。

フェラーリ プロサングエのトップビュー。ドア開
フェラーリ プロサングエのリヤヒンジ式後部ドアは電動開閉式

シートは4個すべてがヒーター&電動調整機能付き。

トランクもフェラーリ史上もっとも広く(473リットル。GTC4ルッソは450リットル)、リヤシートを倒せばさらに大容量の荷室空間が出現します。なお、フロントボンネットはクラシックなスーパーカーなどでよく見られるフロントヒンジ式です。

●ヒル・ディセント・コントロールで急勾配にも対応

フェラーリ プロサングエのパワートレイン
トランスアクスル方式を採用するフェラーリ プロサングエ

カナダを拠点に先進&高性能テクノロジーを各国のメーカーに提供している、マルチマティック社の技術を活かしたアクティブサスペンションシステムや、最新のABS、最新の4WDや4WSシステムなど、高度なデバイスを総動員するプロサングエ。

なかでも、フェラーリ「らしからぬ」といえるのがヒル・ディセント・コントロールの採用です。急勾配の下りで車速を自動でコントロールする、オフロード系モデルには定番の制御システムですが、悪路とは縁遠かったフェラーリにとっては初採用となっています。

●個別に調整可能な独立4座を搭載

フェラーリ プロサングエのリヤシート
フェラーリ プロサングエのリヤシート

プロサングエは、フェラーリ史上初めて個々に調節ができる独立4座を備えています。リヤシートも前後アジャストはもちろん、リクライニングも可能。ワイヤレス充電やカップホルダー、ちょっとした小物の収納スペースなども用意しており、「スーパーカーだから多少の我慢は…」と目をつむってきた不便さも、プロサングエには無縁です。

●世界初の「より環境に優しい」アルカンターラを使用

フェラーリ プロサングエのコクピット
フェラーリ プロサングエのコクピット

持続可能性を重要視する昨今の潮流に従い、プロサングエも車両全体にリサイクル材を積極的に使用しています。

ルーフにはリサイクルのポリエステルを、カーペットには海から回収した漁網をリサイクルしたポリアミドを使用。また、再生リサイクルのポリエステルが68%を占める特別なアルカンターラを、世界で初めて使っています。

●自分好みのルーフを選択可能

フェラーリ プロサングエの俯瞰目リヤビュー
プロサングエのルーフは標準がカーボン。透明・不透明を切り替えられるグラスルーフも選択可能

フェラーリの量産モデルとして初めて、ルーフをパーソナライズできるのもプロサングエのユニークな点。標準仕様はカーボンファイバー製ルーフですが、透明・半透明を自在に切り替えることのできるエレクトロクロミックガラスを選択することもできます。

●車内の空気も綺麗に

高級セダンやSUVセグメントでは、昨今乗員の健康にまで配慮するべく、マッサージや香り、照明など、あらゆる方法を駆使した「活性化プログラム」を用意しています。

プロサングエは、フェラーリ初の空気質センサーを搭載。車外の空気をチェックするのはもちろん、PM2.5までの微粒子を取り込まないフィルターと、空気を再循環させるコンピュータ制御を駆使し、キャビンの空気を常に綺麗に保ちます。

また、ベーシックカーでも昨今は常識となりつつあるApple CarPlay/Android Auto連携システムを標準化したのもフェラーリ初。地味ながらユーザーにとっては嬉しいニュースです。

●セグメント唯一の自然吸気V12搭載車

フェラーリ プロサングエのリヤビュー
トピックを満載して登場したフェラーリ プロサングエは、各方面から高い注目を集めている

かくも「フェラーリ初」「世界初」を積極的に盛り込んで登場したプロサングエ。なにより、このクラスでは唯一となる自然吸気V12エンジンをミッドフロントに搭載しているのは、いかにもフェラーリらしい個性です。

セグメント最高峰の725馬力を発生し、8250rpmまで吹け上がるユニットにより、お馴染みのフェラーリサウンドを存分に堪能することができます。

ランボルギーニ ウルス、ロールス・ロイス カリナン、ベントレー ベンテイガ、アストンマーティンDBXと、高級車ブランドが軒並み参入してきたSUV市場。そこへ“ラスボス”よろしく、満を持して登場したのがフェラーリ プロサングエです。

すでに多くのバックオーダーを抱えているという噂も聞こえているとおり、「フェラーリまでSUVか」とがっかりするよりも、「待ってました!」と拍手で迎えるファンが多くを占めているようです。

●フェラーリ プロサングエ概要

全長×全幅×全高:4973×2028×1589mm
ホイールベース:3018mm
トレッド:前1737mm 後1720mm
車両重量(軽量オプション装着車):2033kg
前後重量配分:前49% 後51%
エンジン:V12自然吸気(ドライサンプ)
総排気量:6496cc
ボア×ストローク:94×78mm
最高出力:725cv/7750rpm
最大トルク:716Nm/6250rpm
最高許容回転数:8250rpm
トランスミッション:8速DCT
駆動方式:AWD
タイヤ:前255/35R22 後315/30R23
0-100km/h加速:3.3秒
最高速度:310km/h
国内販売価格:4760万円〜

(三代やよい)

フェラーリ プロサングエのフロントビュー フェラーリ プロサングエのサイドビュー フェラーリ プロサングエのリヤビュー フェラーリ プロサングエのフロント フェラーリ プロサングエのリヤビュー フェラーリ プロサングエのサイドビュー フェラーリ プロサングエの俯瞰目リヤビュー フェラーリ プロサングエの俯瞰目ビュー フェラーリ プロサングエの俯瞰目ビュー フェラーリ プロサングエのフロントビュー フェラーリ プロサングエのリヤビュー フェラーリ プロサングエのインテリア フェラーリ プロサングエのフェイシア フェラーリ プロサングエのコクピット フェラーリ プロサングエのリヤシート フェラーリ プロサングエのリヤシート フェラーリ プロサングエのキャビン フェラーリ プロサングエのエンジンコンパートメント フェラーリ プロサングエの透視図 フェラーリ プロサングエのフロントビュー フェラーリ プロサングエのトップビュー。ドア開 フェラーリ プロサングエのサイドビュー フェラーリ プロサングエのリヤビュー フェラーリ プロサングエのリヤビュー フェラーリ プロサングエのパワートレイン フェラーリ プロサングエのドライブトレイン フェラーリ プロサングエのV12自然吸気エンジン フェラーリ プロサングエのドライブトレイン フェラーリ プロサングエのサスペンション フェラーリ プロサングエのサスペンション フェラーリ プロサングエの俯瞰目リヤビュー