創立80周年記念の一環として今年4月にオープンした「いすゞプラザ」。実は企画段階から社内デザイナーが大きく関わっていたのをご存じでしょうか?

今回は、中心となったお二人に当時のお話を聞きました。

──  まず、社内デザイナーが関わった経緯ついて教えてください

「そもそもは、デザインセンターを含めた4部署が集まり、プラザの企画書を作ったことが発端です。私(中尾)はそれまで10年以上モーターショーの展示を担当してきましたので、デザインの観点から統括する立場で参加しました」

──  基本的には、外部の設計事務所などに依頼するわけですよね?

「はい、今回は坂倉設計研究所と丹青社に参加いただき、いすゞのデザイナーが協力して進めました。社内デザイナーは最終的に10名程度参加したでしょうか」

 

──  社内デザイナーの具体的な役割は?

「いすゞのデザインフィロソフィである「ヘキサポッド(HEXA-POD)」を外部デザイナーに理解してもらうことから始めました。そのために、まずプラザのロゴマークを社内で作成し、これを中心に意思統一を進めました」

──  この手の施設は、社外の有名デザイナーに依頼する例が多いですが…

「あくまでいすゞのカラーを発信することが大切ですから、それではダメ。私たち自身が丁寧に説明し、出てきたデザイン案をすべてチェックする。その繰り返しが重要です。もちろん、社内の共通理解も重要なテーマでした」

 

──  たしかに、シンプルな外観はいすゞ車のエクステリアに通じますね

「今回お願いした会社は業界を代表するプロ集団ですから、私たちの説明をしっかり理解していただき、的確な案があがってくる。こうしたデザイナー同士のコミュニケーションこそが私たちの役目です」

──  内装ではどのような点にこだわりましたか?

「館内はいすゞのビジュアル・アイデンティティに沿い、白、グレー(オフブラック)を基本に、赤を差し色に使いました。館内を貫く「いすゞウェイ」からアテンダントの制服まで、色使いを徹底しています」

 

──  最後に、社内デザイナーによる統括は成功しましたか?

「もちろん(笑)。社会(街並み)といすゞ(トラック・バス等)の接点をモチーフに抽象化したロゴマークを中心に、社内外へメッセージを出せた。言葉を可視化できるのがデザイナーの力です。プラザはすでにいくつかの賞候補になっていますが、これも全員が同じ方向を見て取り組んだ結果だと自負しています」

[お話を伺った方]

いすゞ自動車株式会社
コーポレートコミュニケーション部
プラザグループ シニアエキスパート
中尾 博 氏(写真右)
デザインセンター
プロダクト第一グループ
杉浦 康 氏(写真左)

(インタビュー・すぎもとたかよし)