SUVやミニバンなどボディタイプは様々ですが、欧州プレミアムブランドに注目するとセダンの人気は依然高く、「メルセデス・ベンツ Cクラス」や「BMW・3シリーズ」はいまでも高い支持を集めています。

しかし、それらの価格は軒並み高価であり、たとえギリギリ手が届いたとしても装備が大幅に簡略化されたグレードとなります。

そこで、注目したいのが国産メーカーのセダンです。一時期はミニバンやSUVの開発が目立ちましたが、近年は各社でセダンを全面刷新するなど、再び活況を取り戻しつつあります。さらに注目すべきは、その質感の向上です。使う素材や魅せ方に到るまで徹底してこだわられており、これまで歴然とした差を感じさせた海外ブランドに引けを取らないレベルに到達しています。

▪️トヨタ・カムリ

海外とくに北米では絶大な人気を誇っているセダンが「カムリ」です。今年7月に日本で発売された新型では、「プリウス」で打ち出した新しいクルマづくりのコンセプトであるTNGAのもと、エクステリア・インテリア・走りを全面刷新。新プラットフォームの採用によって、これまでよりもワイド&ローな構えを強め、迫力のフロントマスクで存在感を主張します。

一方のインテリアは、タイガーアイ調パネルやピアノブラックパネルによる加飾で華やかに。また、後席に3人座っても快適なように空間づくりも魅力。搭載するパワートレーンはハイブリッドのみで、燃費は最良で33.4km/Lを記録しますが、最大の美点はハイブリッドならではの静粛性の高さを活かした上質な乗り心地。低速域から積極的にモーターアシストが行なわれるため、ストレスのないゆとりあるドライブを満喫できます。

▪️ホンダ・アコード

現行モデルの日本デビューは2013年ですが、2016年5月に大掛かりなマイナーチェンジを実施。外観ではインラインタイプ フルLEDヘッドライトを装備し、内装では従来のシフトレバーから「NSX」と共通の指一本での操作を可能とするエレクトリックギヤセレクターへ換装することで、より先進的なキャラクターに磨きを掛けてきました。

搭載するパワートレーンはもちろんハイブリッド。ただし、エンジンはもっぱら発電に徹して駆動はモーター(135kw/315Nm)が担うというユニークなシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を採用。これによる瞬発力と静粛性はセダンの魅力を際立たせます。

▪️スバル・WRX S4

セダンの中には本格的なスポーツカーさえ凌駕するほどの性能を追求したモデルがあり、「WRX S4」もまさにその一台です。

エンジンは2.0L水平対向ターボですが、最高出力は300ps、最大トルクは400Nmを発揮し、四輪にトルクを適切に配分する「VTD-AWD」と称する4WDシステムと組み合わせています。

今年7月にはマイナーチェンジを行ない、内外装の刷新をはじめ、足回りの設定の見直しや電動パワーステアリングの改良、さらにボディの各所に振動騒音対策を施して走りの良さを洗練。そのほかにも、0〜120km/hの範囲でアクセル/ブレーキ/ステアリング操作をアシストしてドライバーの疲労を軽減させる「ツーリングアシスト」を搭載するなど、走り好きにはたまらない一台に仕上がっています。

(今 総一郎)