「写真に撮りたくなっちゃうね。」

DS7クロスバックに乗り込んでインテリアを見た彼女は、瞬時にそういった。エクステリアのキラキラした、フォトジェニックな世界感は室内にも、細部までしっかりと貫かれているからに違いない。

たとえばインパネのスイッチ。テールライトと同様に、三角形を組み合わせた立体的なカットが入っていてまるで宝石のよう。ステアリングスイッチのダイヤルまで、その仕上げが用いられている。

スターターボタン(とてもスターターボタンには見えないので予備知識がないとエンジンを掛けられないかも)はインパネ中央部の上部にあって、上級グレードの「Grand Chic」ではエンジン始動と同時にスターターボタンの上にある部品が電動で反転して、これまた凝ったデザインのB.R.M社製アナログ時計が出てくる仕掛けになっている。

なんという自由な発想。こういう自由さこそ、DSの魅力であり新しいブランドの価値なのだと思う。センターディスプレイの下にあるダイヤルにも凝っていて、クリスタルガラスが埋め込まれているのだからきらびやかだ。

3パターンあるインテリアの仕様は「OPERA」「RIVOLI」そして「BASTILLE」。これはパリを象徴する3つの名称なのだという。建築美も誇り高いオペラ座、ハイファッションの発信地であるリヴォリ通り、そしてフランス革命の発端となったバスティーユ広場。DS7クロスバックに乗るということは、パリを楽しむことでもあるんだと実感する。

いっぽうで、このクルマは単に煌びやかなだけではない。質実剛健な考え方の人も多いと言われるフランスのクルマらしいポイントかもしれない。後席は足元も広く十分に実用的で、ファミリーユースにもしっかり応えてくれる。

そしてラゲッジスペースは555Lと容量が広いだけでなく、ワンアクションで後席を倒せば床がフラットになるなど使う人の気持ちをしっかりと考えた設計に納得だ。

キラキラしているけれど、それだけじゃない。DS7クロスバックはそんなクルマだった。

(文:工藤貴宏/モデル:太田麻美/ヘア&メイク:東なつみ/写真:ダン・アオキ)