■ジュネーブモーターショー2020が開催目前で中止に!

3月5日〜15日にかけて開催が予定されていた「ジュネーブモーターショー2020」ですが、2月28日付けで主催団体が急遽、新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催を断念すると発表しました。

開催直前に中止が発表されたジュネーブモーターショー2020

スイスで開催されるこのモーターショーは世界最大の展示会の1つで、2019年の同ショーには世界中から60万人を超える来場者や出展社が参画。

例年多くの自動車メーカーがニューモデルやコンセプトカーを出展するなど、自動車業界も注目しているショーだけに、主催団体は2月半ばの時点でも開催決行の姿勢を示していましたが、その後スイス国内でコロナウイルス感染が発生して状況が急変。

スイス連邦評議会が2月28日、1,000人以上が参加する大規模イベントの開催を3月15日まで禁止するという通達を行ったため、モーターショーの開催中止が決まったもので、決定がショー開幕直前だったこともあり、当然ながら、参加企業のほとんどが既にブースの設営を完了していたそうです。

同ショーでトヨタ自動車は新型コンパクトSUVのワールドプレミアを予定していたほか、レクサス初のEV「UX300e」や「GRヤリス(欧州仕様)」、年内に欧州で発売予定の次期「ミライ」、2030年に向けたEVコンセプトカー「LF-30 Electrified(エレクトリファイド)」 などを、またホンダは欧州向けの改良新型「シビック タイプR スポーツライン」や新型EV「Honda e」などの出展を予定していました。

トヨタ自動車が出展を予定していた新型コンパクトSUV

出展を予定していた自動車メーカーは、コンセプトモデルなどの展示に巨額の資金を投資しており、今回のようなモーターショー開催直前の自粛で受ける経済的打撃はかなり大きいようです。とは言え、一たび感染者が発生すればその対応に追われるだけに、事務局としても苦渋の決断だったに違いありません。

一方、新型コロナウイルスの発生元とされる中国では、4月21日から開催予定の北京国際モーターショーの開催延期を早々に決めています。

■いっそ、インターネットによる「無観客」でのモーターショーはどうか?

これまで自動車各社は世界各地で開催されるモーターショーを新型車の「発売予告」や「自社技術」のアピールの場として活用しており、そのための準備や装置も年々大掛かりになっています。

4月初旬に開催予定のニューヨーク国際オートショーについても「延期」や「見送り」が予想され、こうした状況が長引いた場合、自動車各社が今後発売を予定しているニューモデルをタイムリーに披露する場が無くなる可能性が出てきます。

年内に欧州で発売を予定している燃料電池車 次期トヨタ「ミライ」

また今回のために準備した展示用のステージや機材が日の目を見ず、お蔵入りするのも実にもったいない話。そこで、スポーツ界や音楽業界で実施しているようなWebやTV報道を活用した「無観客」でのモーターショーに切り替えてみるというのも一手かもしれません。

このように自動車業界にも多大な影響を与えているウイルス問題ですが、一刻も早い収束が待ち望まれます。

(Avanti Yasunori・画像:トヨタ、ホンダ、ジュネーブモーターショー)