■あおり運転は妨害運転罪によってお詫びは不要になる?

6月30日から妨害運転罪が施行となる。今まで『暴行罪』でしか検挙出来なかった”あおり運転”に代表される危険な運転を道交法によって簡単に取り締まれるという、警察にとって便利な法律だと思う。しかし! 被害者は全く報われなくなることを認識しておくべきだ。考えて欲しい。酷い運転をされて辛い思いをするのは被害者であり警察じゃありません。

高速道路
円滑な交通の流れはドライバーの義務です

今までの『暴行罪』であれば、訴えられたら被害者に対する慰謝料を支払わなければならない。加害者としても、被害者から「罪を認めているようなので」という一筆(減刑嘆願書などとも言う)を貰うことで減刑される可能性大きいため、慰謝料や和解金やお詫び金として金品を支払うのが一般的である。辛い思いをした被害者は、金品でしか気分を晴らせないですから。

けれど妨害運転罪だと被害者に対するお詫びの類いは全く不要になる。被害者は自分が辛い思いをするだけ。証拠まで被害者が用意しているのに、美味しい思いをするのは罰金を取ることが出来て、手柄にもなる警察だけです。本来なら暴行罪のまま、もっと厳粛に取り締まってくれたらいい。じゃなければ「被害者の許し」が無ければ罪を一段と厳しくするような条項が必要だ。

なぜ暴行罪での検挙をしなかったのかといえば、単に「面倒くさい」だけだった。交通違反の検挙は非常に簡略化されており、飲酒運転のような厳しい罰則あっても、呼気だけを証拠に検挙可能。自転車の飲酒運転を簡単に検挙出来ないのは、呼気検査だけだと起訴出来ないからに他ならない。そして道交法違反は明々白々な取り締まり基準が必要とされる。

信号無視なら明確。速度違反もレーダーなどで計測した数字が証拠になる。飲酒運転だって計測機器使う。なのに妨害運行罪は明確な基準無し。車間距離一つ取っても、警察は「ケースバイケース」だと言う。逆に考えれば「いい加減」な基準なのだった。なおさら道交法じゃなく、普通の暴行罪にすべき事案だと思う。100歩譲って強行するなら被害者救済をして欲しい。

国沢光宏)