■2017年の発売以来の内・外装のリファインも実施

2020年10月21日、ボルボは最上級ステーションワゴンであるV90、その派生であるクロスオーバーモデルのV90 Cross Country(クロスカントリー)の内・外装デザインと装備を一部変更しました。

また、ほかのボルボ車と同様に、パワートレーンに48Vマイルドハイブリッドを採用することで、全車電動化が図られています。なお、ボルボの電動化は48Vマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド、100%電気自動車などがあり、V90/V90クロスカントリーは48V、プラグインハイブリッドが設定されます。

ボルボV90 V90クロスカントリー
マイナーチェンジを受けたボルボV90、V90クロスカントリー

注目のパワートレーンは、従来の「D4」「T5」「T6」から代わって、新たに48Vハイブリッドモデルの「B5」「B6」、V90にプラグインハイブリッドモデル「Recharge Plug-in hybrid T8」が設定されています。

48Vマイルドハイブリッドの「B5」は、「ISGM(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター・モジュール)」による回生ブレーキで発電した電力を48Vリチウムイオンバッテリーに蓄電。エンジンの始動や動力補助を行うハイブリッドシステムが搭載されています。

「ISGM」は、バッテリーへの充電や出力の補助だけでなく、エンジンの始動や制動にも使われます。また、スターターモーターの代わり「ISGM」によるエンジンの始動が行われるため、アイドリングストップ後の再始動時は静かで振動を感じさせないもの美点です。

搭載される新世代パワートレーンである「Drive-E(ドライブイー)」の第3世代で、直列4気筒2.0Lガソリンエンジンは、約90%ものパーツが新設計されたそうで、エンジンだけでも魅力的なパワーフィールを実感できます(他モデルでの試乗によるフィーリングです)。

ボルボ V90 V90クロスカントリー
スーパーチャージャーとターボ、48Vを組み合わせる「B6」

さらに、新世代のボディ構造とともに、高いレベルの衝突安全性能も達成しているそう。シリンダーの表面処理の改良など、エンジン内部の摩擦(フリクション)低減が図られると共に、気筒休止システムが導入されたことで、一定条件を満たした状態での2気筒走行が可能となり、燃費向上が図られています。

なお、こちらも他モデルでの試乗になりますが、気筒休止時の切り替わりは、音や振動で察知することはほぼ不可能なほど静かで、もちろん振動も感じさせません。

「B6」のパワートレーンは「B5」のパワートレーンをベースに、ターボに加えて低回転域でのレスポンスに優れる電動スーパーチャージャーを装着することで、220kW(300ps)、420Nm(42.8kgm)を発生する高性能版になっています。

●V90にはプラグインハイブリッドを設定

ボルボ V90
V90に設定される最上級グレードの「Recharge Plug-in hybrid T8 AWD Inscription」

V90に設定される最上級グレードの「Recharge Plug-in hybrid T8」は、ボルボの中大型車向けプラットフォーム「SPA」をベースとしたプラグインハイブリッド。新しく命名された「Recharge(リチャージ)」は、外部充電可能という意味で、今後導入される100%電気自動車とプラグインハイブリッド車の呼称として使われることになります。

パワーユニットは、233kW(318ps)/400Nm(40.8kgm)を発揮する「Drive-E」2.0Lの4気筒スーパーチャージャー付き直噴ターボ。さらに、65kW(87ps)/240Nmのモーターがリヤに配置されています。

通常の「Hybridモード」に加え、電動モーターだけで駆動する「Pureモード」ではEV走行のみによるゼロエミッション走行が可能で、プラグインレンジは42.1kmとなっています。また、エンジンとモーターの2つのパワーソースを最大限に活用する「Powerモード」も選択することが可能で、パワフルな走りを容易に引き出せます。

ボルボ V90 V90クロスカントリー
ボルボV90、V90のエクステリア

内・外装のデザイン変更をチェックすると、エクステリアでは、フロントグリル、フロントバンパー、リヤバンパー、アルミホイールに新デザインが採用され、テールランプのデザインも変更されています。また、ウインカーがシーケンシャルタイプに変更。

一方のインテリアでは、「CleanZone –アドバンスト・エア・クオリティ・システム(PM2.5センサー、車内自動換気機能付)」が標準化されています。車内から微粒子状物質を除去することで、PM 2.5粒子を最大95%車外に排出することが可能となり、大気汚染や微粒子による健康への悪影響を抑制。

ほかにも、「ワイヤレス・スマートフォン・チャージ」が標準装備されています(「Recharge Plug-in hybrid T8 AWD Inscription」を除く)。また、オプションのB&Wプレミアムサウンド・オーディオシステムがアップグレードされ、音場再現性がさらに向上し、新たに“Jazz Club”モードが追加されていて、車内での音にこだわる人には朗報です。

ボルボ V90
V90のインテリア

さらに、V90の「B6」には、スポーティグレードである「R-Design」が設定されています。内・外装の専用装備と、専用スポーツサスペンションによるスポーティな走りが特徴。メッキ類のグロッシーブラック仕上げや20インチ専用アルミホイールをはじめ、専用スポーツシート、本革/シルクメタル・スポーツステアリングホイールなどが用意されています。

もちろん先進安全装備は充実していて、「対向車対応機能」や「歩行者・サイクリスト検知機能」「インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)」などを備える「City Safety(衝突回避・被害軽減ブレーキ・システム)」をはじめ、「全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」「パイロット・アシスト(車線維持支援機能)」「ステアリングアシスト付BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」「衝突回避・被害軽減ブレーキ機能付CTA(クロス・トラフィック・アラート)」「ランオフロード・ミティゲーション(道路逸脱回避機能)」「オンカミング・レーン・ミティゲーション(対向車線衝突回避支援機能)」などが全車に標準装備されています。

ボルボ V90
V90のサイドビュー

V90の価格は、「V90 B5 Momentum」が714万円、「V90 B6 AWD R-Design」が884万円、「V90 B6 AWD Inscription」が884万円、「V90 Recharge Plug-in hybridT8 AWD Inscription」が1014万円。

V90クロスカントリーの価格は、「V90 Cross Country B5 AWD」が744万円、「V90 Cross Country B5 AWD Pro」が834万円、「V90 Cross Country B6AWD Pro」が904万円となっています。

(塚田 勝弘)