■一般投票による「ジャパン・カー・アワード2020-2021」

一般ユーザーが「本当に乗りたい」のはどんなクルマなのか? 新品・中古カー&バイク用品ECサイト「Croooober(クルーバー)」を運営するアップガレージでは、2020年10月16日(金)〜12月9日(水)の期間、インターネットやSNSによる一般投票により、ユーザーが乗りたいクルマを選ぶ「JAPAN CAR AWARDS(ジャパン・カー・アワード)2020-2021」を実施。

11万6659票もの投票が集まった今回のアワードで、新車部門ではトヨタ「ハリアー」、総合部門では日産「フェアレディZ」、パーツ部門では「HKS」がぞれぞれ受賞しました。

●インターネットによる一般投票

2014年より実施されているジャパン・カー・アワードは、従来の選考委員によって選ばれる新車アワードなどと異なり、一般ユーザーが投票により「本当に乗りたいクルマ」を選ぶという趣旨で行われているものです。

ユーザー投票11万6659票から選ばれた1位はハリアーとフェアレディZ
ジャパン・カー・アワード2020-2021公式サイトのバナー

主催するアップガレージではこの賞の目的を、「私たちはこのアワードを開催することで、将来的に今よりも多くの人が欲しいと思うようなクルマが発売されたり、生産停止になったけれど未だに人気の高いクルマが復刻するような未来を作りたいと思っています」と語っています。

今回の投票は、前述の通り、2020年10月16日(金)〜12月9日(水)の期間に実施されました。

アワードには、新車で購入できるモデルの中から選ぶ「新車部門」、現行車や旧車も含めた「総合部門」、お気に入りのパーツメーカーを選ぶ「パーツ部門」の3部門を用意(各部門では予めエントリーの車両やパーツメーカーを設定)。ユーザーがインターネットの公式サイトにアクセスし、好きな車クルマなどへ投票するという形式で行われました。

ちなみに、今回からはTwitterの投票機能も活用したことで、前年を上回る11万6659票もの投票が集まったといいます。

●新車部門は高級SUVが1位

各部門の受賞モデルを紹介すると、まず新車部門で栄えある1位に輝いたのはトヨタ・ハリアー。1997年発売の初代モデル以来、「高級クロスオーバーSUV」というジャンルを確立した立役者で、2020年6月にフルモデルチェンジを受けて4代目モデルが発売されました。

ユーザー投票11万6659票から選ばれた1位はハリアーとフェアレディZ
トヨタ・ハリアー

よりシャープさを増した外観デザインをはじめ、高剛性化・低重心化を図ったTNGAプラットフォーム(GA-K)の採用などで、走りも一新された新型モデル。ラインナップには2.0L・直列4気筒(171ps/21.1kgm)を搭載するガソリン車と、2.5L・直列4気筒(178ps/22.5kgm)+モーターのハイブリッド車があり、それぞれに2WD(FF)仕様と4WD(E-Four)仕様が設定されています。

ユーザー投票11万6659票から選ばれた1位はハリアーとフェアレディZ
ハリアーのハイブリッドシステム

また、デジタルインナーミラー(前後方録画機能付き)など、充実した先進装備を備えつつも、299万円〜504万円という、高級車としては手が届きやすい価格(税込)設定なども人気の秘密です。

ちなみに、そんな新型も売り上げは好調で、発売直後となる2020年7月の新車販売台数ランキングでいきなり4位(9388台)を獲得。新車販売台数の年間ランキング(2020年1〜12月)でも、実施質的に半年の販売期間ながら13位(6万6067台)に入るなど、なかなかの健闘ぶりを見せています。

●伝統のスポーツカーも栄冠を獲得

一方、現行モデルから旧車なども含む総合部門では、日産フェアレディZが1位を獲得しました。1969年に発売された初代S30型から50年以上も続く伝統のモデルで、「日本製スポーツカー」を世界的に知らしめた代表的なモデルのひとつです。

2008年に登場した現行の6代目Z34型は、歴代車にも採用された「ファストバック型」のフォルムを継承しつつも、現代的なアレンジによる流麗なクーペボディが特徴的なクルマです。

ユーザー投票11万6659票から選ばれた1位はハリアーとフェアレディZ
日産・フェアレディZ

エンジンには336psを発揮する3.7L V型6気筒のVQ37VHR型を採用、トランスミッションにはパドルシフト付きの7速ATに加え、6速MT仕様も設定し、クルマを操る楽しさを味わいたいユーザーを中心に根強い人気を誇っています。

また、日産は2020年9月に、次期モデルのプロトモデル「フェアレディZ プロトタイプ」を、世界中のZファンが参加するオンラインイベントで公開。初代S30型のシルエットをモチーフにつつも、現代的なアレンジを加えた外観デザインや、V6ツインターボエンジンと6速MTの組み合わせなどが、多くのスポーツカーファンに注目を浴びています。

ユーザー投票11万6659票から選ばれた1位はハリアーとフェアレディZ
フェアレディZ プロトタイプ

2020年暦年(1〜12月)における登録車を含む新車販売台数ランキングでは、ホンダの軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」が19万5984台を売り上げ、4年連続の1位を獲得しています(軽自動車では6年連続1位)。

そう考えると、一般投票による「本当に乗りたいクルマ」に、高級SUVのハリアーやスポーツカーのフェアレディZが選ばれるというのは、なかなか面白い結果だといえます。

投票した人たちのクルマの好みや年齢層などの傾向は不明ですが、現実(買うクルマ)と夢(欲しいクルマ)には、ある程度のギャップがあるということなのかもしれませんね。

ちなみに、今回のアワードにおける「パーツ部門」では、マフラーやサスペンション、ターボキットなど、様々なチューニングパーツを手掛ける「HKS」が1位を獲得。モータースポーツなどでも数多くの実績を持つ老舗メーカーの人気や高い信頼性は、未だ健在のようです。

(文:平塚 直樹)