■2輪ロードレースの国内最高峰クラスで新記録

ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)のワークスチーム「ヤマハ・ファクトリー・レーシングチーム(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)」に所属する中須賀克行選手(41歳)が、2輪ロードレースの国内最高峰「MFJ全日本ロードレース選手権」のJSB1000クラスで、2年連続のシーズン全勝、前人未到の23連勝を記録しました。

全日本JSB1000でヤマハ・ワークスの中須賀克行が2年連続の全勝
表彰台で喜びをみせる中須賀選手

2022年11月5日(土)〜6日(日)、三重県・鈴鹿サーキットで開催された最終戦の第8戦「第54回MFJグランプリ スーパーバイクレースin鈴鹿(以下、MFJグランプリ鈴鹿)」で、ヤマハのワークスマシン「YZF-R1」を駆る中須賀選手は、シリーズ初となる1大会3レースに挑み、見事にすべてのレースで完勝。

2022年シーズン13連勝を記録し、2021年シーズンから数えると、23連勝という偉業を達成しました。しかも、ヤマハにとっても、2020年の開幕戦から数えて31連勝を達成。

JSB1000で、ヤマハと中須賀選手は、まさに敵なしの強さをみせたことになります。

●連勝記録をどこまで伸ばせるかが注目の最終戦

「MFJ全日本ロードレース選手権」のJSB1000は、2輪ロードレースの国内最高峰といえるクラスです。

全日本JSB1000でヤマハ・ワークスの中須賀克行が2年連続の全勝
レース1とレース2では独走勝利を決めた中須賀選手

ヤマハをはじめ、ホンダやスズキ、カワサキといった国内4メーカー、それに、イタリアのドゥカティ、アプリリア、ドイツのBMWなどの海外メーカーが、最新の1000cc市販スーパースポーツをベースにしたレース用マシンを投入。200ps以上を発揮するモンスターマシンたちが速さを競うシリーズです。

そのJSB1000の2022年シーズンで、中須賀選手は、すでに前戦の「第7戦スーパーバイクレース in 岡山」(岡山国際サーキット)でシーズン10連勝、2021年シーズンから数えると20連勝を記録して、自身11度目の年間チャンピオンを獲得。

最終戦となるMFJグランプリ鈴鹿では、その連勝記録をどこまで伸ばせるかが注目されていました。

●レース3は最終ラップで逆転勝利

前述の通り、シリーズ初の1大会3レース制で行われた最終戦。

全日本JSB1000でヤマハ・ワークスの中須賀克行が2年連続の全勝
ヤマハのワークスマシンYZF-R1を駆る中須賀選手

11月5日(土)に行われた予選で、中須賀選手はファステストラップを記録して、レース3のポールポジションを獲得。さらに、セカンドベストタイムを記録したことから、レース1のポールポジションをも手中にし、順調な滑り出しをみせます。

そして、レース1の決勝ではスタートで出遅れ、オープニングラップは4番手となるものの、2周目には2位に浮上。その後、トップの渡辺一樹選手(スズキ)の直後で周回を重ね、15周目にトップに立つと、一気に独走体制を築いて優勝を飾ります。

続くレース2でも、中須賀選手は4周目にトップに立つと、またもや独走体勢を築き、そのまま余裕の勝利。

全日本JSB1000でヤマハ・ワークスの中須賀克行が2年連続の全勝
スズキの渡辺選手との激しいバトルも披露

2022年シーズンの最終レースとなるレース3では、スズキの渡辺選手や、ホンダの亀井雄大選手と激しい1番手争いを繰り広げますが、終盤には中須賀選手と渡辺選手の一騎打ちに。

最終ラップに入る直前となる最終のシケインで、中須賀選手は渡辺選手に先行されますが、最終ラップに抜き返し、そのままゴール。見事に逆転でシーズン全勝、2021年シーズンから23連勝という偉業を達成しました。

これにより、前述の通り、ヤマハにとっても2020年の開幕戦から数えて31連勝を達成したことに。

全日本JSB1000でヤマハ・ワークスの中須賀克行が2年連続の全勝
期待のルーキー岡本裕生選手

まさに敵なしのヤマハ・YZF-R1と中須賀選手。次の2023年シーズンに、その記録がどこまで伸ばせるのかも気になるところです。

なお、ヤマハではほかにも、中須賀選手のチームメイトで、2022年シーズンにヤマハ・ワークス加入1年目のルーキー岡本裕生選手(23歳)も、JSB1000クラス初のフル参戦ながら年間ランキング3位を獲得。若手ながら、その実力の高さを証明しました。

(文:平塚 直樹)