スペインの国際通信社EFEの23日の報道によると、ジョン・マカフィー氏がスペインの刑務所で死亡しているのが確認された。75歳。

マカフィー氏は40代前半にソフトウェア会社「マカフィー・アソシエイツ」を設立。当時最も有名なウイルス対策ソフトを開発した。1994年に同社を辞め、その後、インターネット初のインスタントメッセージやチャットプログラムを開発したソフトウェア会社「Tribal Voice」、テクノロジー企業「QuorumEx」、セキュリティ・プライバシー企業「Future Tense Central」などを設立した。

マカフィー氏は2017年にビットコイン価格が50万ドルに達すると予想したことで、仮想通貨業界でも一躍話題になった。同年11月ごろから強気相場になると、2021年には100万ドルに達すると主張した。

マカフィー氏のどちらの予想もまだ実現していない。

米国政府は、2014年から2018年までの確定申告書の提出を怠り、仮想通貨プロジェクトやコンサルティング業務を推し進めたことに関連する収入を報告しなかった容疑で、マカフィー氏の引き渡しを求めていた。2020年10月、当局はバルセロナ・エル・プラット国際空港でマカフィー氏を逮捕し、引き渡しに関する決定がなされるまで拘留していた。

マカフィー氏は、自身のツイッターアカウントから定期的に近況を投稿し、当初は自分の状況に「満足している」「刑務所に友人がいる」と述べており、投獄された状況についても報告していた。最後のメッセージは、保有していた仮想通貨のすべてと多くの友人を失ったと述べていた。

本日未明、スペインの裁判所は、同国の閣僚理事会の承認を経て、マカフィー氏を米国に送還するという決定を下し、マカフィー氏の弁護団はこの判決を不服として控訴する機会を得ていた。75歳のマカフィー氏はこれまで、直面している容疑は政治的動機によるものであり、もし米国に送還されていれば残りの人生を刑務所で過ごすことになると主張していた。