仮想通貨市場全体で清算が進む中、ビットコイン(BTC)は6月14日に前回の半減期サイクルにおける最高値(2万ドル)まで1,000ドル以内に迫った。

ビットコイン価格が1年半ぶりの安値に
トレーディングビューのデータでは、BTC/USDはビットスタンプで、2020年12月14日の週以来の安値となる20,816ドルを記録した。

週末から始まった売りは、6月13日のウォール街のオープニングベル後に強まり、ビットコインやアルトコインは米国株とともに急落していった。

S&P500株価指数は3.9%下落し、ナスダック総合株価指数は4.7%下落しました。

しかし最悪の事態は仮想通貨市場に訪れており、BTC/USDは週明けから記事執筆時点までに22.4%下落しました。

またトレーディング会社のQCPキャピタルは、このペアが2万ドルの大台に「不快なほど近づいている」と指摘する。2万ドルは前回の半減期サイクルでの史上最高値となる場所だ。

QCPキャピタルはTelegramチャンネル内で、インフレの問題と仮想通貨レンディングサービス「セルシウス・ネットワーク」の債務超過の可能性の2つを暴落要因として挙げている。

「我々は、LUNA崩壊以来、重要なクレジットプレイヤーの崩壊について懸念を表明してきた。現在、市場はセルシウスが債務超過に陥った場合の影響についてパニックになっている」と説明している。

「市場が注目している重要な清算レベルとしては、ETHの1,150、stETH/ETHの0.8、BTCの20,000がある。不快なほど近づいてきている」

Rekt Capitalは、22,400ドルの200週間単純移動平均線(SMA)で大きな出来高が伴わず、下値を試す可能性があると警告している。

「BTCは200週間MAに到達したが、200週間MAで形成された過去の弱気相場の底ほど出来高の流入は強くない」と指摘する。

「しかし、200週間MAを下回るような下振れが発生するだろう。そしておそらくこの下振れは、強い出来高の流入を鼓舞するために今回発生する必要がある」

記事執筆時点では、200週間SMAはサポートというよりレジスタンスとして機能しているように見える。


BTC/USD 1-week candle chart (Bitstamp) with 200 SMA. Source: TradingView
アルトコインでは、イーサ(ETH)が前週の高値を40%下回り、1,000ドル台近くまで下落した。

もしここが突破されれば、ETH/USDが3桁の価格で取引されたのは2021年1月以来のこととなる。同ペアはすでにビットコインの前回の半減期サイクルの最高値である1530ドルを下抜けている。

一方、すべての仮想通貨トレーダーに影響を与える弱気の兆候として、オンチェーン監視リソースCoinglassのデータによれば、わずか24時間で12億ドルを超えるクロスマーケット清算が確認さた。